月別 アーカイブ

HOME > 楽水庵ブログ > アーカイブ > 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2015年7月

楽水庵ブログ 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2015年7月

「息が真っ直ぐ通ってきた」、鬱の症状が出てきた女性へのテーピング

お疲れ様です。アスリートへのコンディショニングなど、皆さんのお身体の不調を整える京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

今回3回目の30代女性です。
ご兄弟が当院と縁があり、頸椎と腰椎にヘルニアが出て辛い状況だった事もあり通っていただいております。

最初からテーピングでかなり効果が出ていて益々楽になられておられているのですが、仕事のストレスからか持病の鬱が出て来たとの事。

前々から、鬱には内的要因というのも確かにあるのだろうが、首や肩の張りによる血行障害、つまり頭部(脳)への血流が阻害されているのもあるのではないかと感じていました。
一時、CMで「鬱には肩や首のこりを起こしてしまうものもあります」みたいな事をやっていましたが、それは逆だろうと・・・

そして、この女性をやっていて、ひょっとして「呼吸の乱れ」も関係あるのではないかと思うようになりました。
息がしっかり入っていないので、脳が酸素不足を生じて「鬱」の症状が出ているのでは、と推測してみました。

少し前に男子大学生に下後鋸筋テープを貼った処、「凄く息が入りやすくなった」と言ってくれました(リンク参照)。
その手法を用いてアプローチしてみました。

まず、頸椎ヘルニア用のEDFテープを貼った後に、上後鋸筋を刺激してみると息がしやすくなってきたので、テーピングしてみました。

sumino_20150728_1.jpg











これで「息が真っ直ぐ入る」という感覚ができました。

次に、腰椎ヘルニア用のEDFテープに腹横筋テープを加えました。

sumino_20150728_2.jpg











これで更に息が真っ直ぐになったようです。
また、頭もかなりハッキリしてきました。

後で聞きましたが、時々「過呼吸」の症状も出るそうです。
しっかり吸えないので、余計に吸おうとして「吐けなく」なってしまったのでしょう。

息が真っ直ぐに入るという事は、それだけ酸素が多く摂取できるという事。
この状態をキープして「鬱」症状が解消されれば嬉しいですね。

また、上後鋸筋にしろ腹横筋にしろ体幹を安定させるインナーマッスルですので、他のヘルニアや脊柱管狭窄症の症状の方にも貼らせてもらおうと思っています。

楽水庵


両広背筋の拘縮と弛緩に対するアプローチ、利き手の問題?

こんにちは、身体の不調に対して筋肉や神経の働きを整えていくアプローチを行っている、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

ギックリ腰の原因でよくあるのが広背筋の不調です。
「腰」という概念では少し違和感があるかとは思いますが、広背筋によるギックリ腰は「ギックリ背中」とで言えば良いのでしょうか(^_^;)

ただ、この広背筋が悪さをすると、ひどい場合箸も持てなくなる事もあります。

さて、その広背筋ですが、これもどうやら利き手によってその方の傷め方は異なるようです。

kouhaikinn.gif










上の図のように広背筋は腰から腕の付け根にかけて拡がっています。
起始(筋肉の起点)は腰、停止(筋肉の終点)は腕の付け根です。
主な機能は上肢を内旋させて後方に送る(肩関節の伸展)事です。

キネシオテーピングの世界では、「促通と抑制」という概念があります。
促通とは、弛緩した(もしくは伸ばされ過ぎた)筋肉の収縮力を回復させてあげる、
抑制とは、拘縮した(もしくは過緊張した)筋肉を緩めてあげる、
という考え方でテープの貼る方向が正反対になります。
促通なら、起始から停止へ(広背筋なら腰から腕の付け根へ)、抑制ならその逆です。

広背筋の貼り方は、キネシオのテキストの場合停止から起始へ、つまり抑制の貼り方で紹介されています。
ただ、人によってその逆、促通で貼った方が良い場合も結構あります。

そして、同一人物で左右どちらの広背筋も問題がある場合、その多くが片や抑制、片や促通になっているケースが多いのです。

これは、やはり仕事などで利き手で物を掴む事が多い人などは利き手を前に投げ出す事が多く、その分広背筋が過伸展になる事が多いのだろうと推測されるのです。
更に、それによって反対側の広背筋が利き手側に引っ張られ拘縮してしまうのです。

だから、右利きの場合は、右広背筋が弛緩して左広背筋が拘縮されてしまいます。

当院に来られる方ではこのパターンの方が非常に多く、これはやはり右利きの方が多いせいだと思っておりました。

すると、左利きの場合は逆パターンが考えられます。
その事例を検証したいと思っていた矢先、今日来られた学生が左利きで、ちょうど逆パターン、つまり右が拘縮して左が弛緩していました。
聞いてみると、やはり左手で物を掴みに行く事が多いそうです。

まだまだ検証していかなければいけませんが、こういうパターンを知っておくと結構普段の生活にも役立つ事があります。

楽水庵


「寝る時の反り腰が楽になり、O脚がマシになりました」

ご覧いただきありがとうございます。
京都府の長岡京市で、キネシオテーピング療法を主に使いながらスポーツ整体を行っている楽水庵です。

身体の様々な悩みで通っておられる20代の女性。

初回に鼠蹊部の痛みを訴えておられていたので、チェックすると左右共に腰椎2番と4番からの神経の詰まりが見られました。
2番が詰まると主に腸骨筋、4番が詰まると中臀筋や大腿部の外側の、それぞれ筋機能が働きにくくなります。

この方の場合、鼠蹊部の詰りは腸骨筋と中臀筋の機能が低下していたのが原因と思われます。
中臀筋は直接鼠蹊部の詰りの原因にはなりませんが、中臀筋が収縮しないとその拮抗筋である内転筋等が弛みにくくなります。
内転筋の張りは鼠蹊部の詰りの原因になります。

ジェルフィッシュテープを腰椎2番と4番の神経出口に貼りました。

そして、2回目に来られた時。
テープを剥がしたら、座ってしばらくするとまだ鼠蹊部の痛みはあるそうです。

ただ、腸骨筋の機能が回復してきたようで仰向けで寝ると反り腰になり辛かったのが、かなり楽になったとの事でした。
反り腰になる方は大腰筋や腸骨筋、所謂「腸腰筋」の機能が弱い事から起こる事が多いのです。
「腸腰筋」が収縮してくれないので、仰向けになった際に腰が浮いてしまいます。
それが、腰椎2番へのテーピングで改善されたのです。

また、これは初回に話されてはいなかったのですが、O脚も良くなってきたのが実感されたそうです。
以前O脚矯正の処へ通っておられたそうなのですが、もう一つ効果が出なかったそうなのです。
それが、1回で良くなっているので驚いておられました。
まあ、あまりこれについては私は気にしてませんでしたが(笑)

O脚になる原因はいくつかあります。
主に梨状筋や中臀筋(前部)の機能低下があります。

この方の場合、中臀筋前部の機能低下が腰椎4番へのテーピングで回復されたのが、その理由でしょう。
中臀筋前部には股関節を前方中央へ締める(内旋)機能があります。

O脚矯正で内転筋を鍛えるという方法も考えられますが、実は内転筋は外旋筋なのです。
内旋させるには中臀筋前部や大腿筋膜張筋を働くようにした方が良いのです。

このように、特に意図したもの以外の日常の動作でも楽になっておられるのを聞くと嬉しい限りですね(*^。^*)

楽水庵





肉離れは筋肉のオーバーヒートです

お疲れ様です。京都の長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。アスリートのスポーツ障害をメインに、さまざまな症状でお悩みの方に根本治癒を目指した施術を行っています。

陸上短距離の桐生選手がハムストリング(大腿部後面)の肉離れにより全日本選手権を回避しました。
度々ハムストリングの肉離れをやっているみたいで心配です。

この時に問題なのは、本当にハムストリングが問題なのか?という事です。
肉離れというのは、筋肉のオーバーヒートみたいなものだと私は考えています。
頑張りすぎて起こしてしまうのです。
そして、大事なのはハムストリングの拮抗筋、つまり大腿部前面や股関節の機能はどうなのか、しっかりチェックしているか、という点です。

経験上言えるのは、ハムストリングの肉離れを起こす方を診た時に、ほとんどの方がハムストリングの拮抗筋である大腿四頭筋(主に大腿直筋)や、大腿四頭筋と浅筋膜で繋がっている腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)に問題がありました。
それらの筋肉が機能しない、つまり収縮もしないし弛んでもくれません。

そういう状態で速く走ろうとすると、ハムストリングが収縮しようとした時に前面の筋肉が弛んでくれないのでハムストリングは収縮する為にいつもよりも力を必要とします。
車で言えば、「サイトブレーキを掛けながらアクセルを目いっぱい踏んでいる」状態なのです。

そしてやがてハムストリングが耐え切れなくなり肉離れになってしまうのです。

もちろん肉離れを起こしたハムストリングの手当ても必要ですが、再発を防ぐ為には肉離れを起こしてしまう本当の原因である大腿四頭筋や腸腰筋の機能を回復してあげなければいけません。
それを怠ると何度も肉離れを起こしてしまい、どんどん筋繊維を傷めてしまい、皮膚・筋膜の流れを悪化させてしまいます。

今日来られた60代の男性も、よく左ハムストリングを肉離れされていたそうです。
検査をすると左腰椎3番の神経障害がありました。
腰椎3番の神経障害があると大腿直筋が働きません。
この男性も左大腿直筋が弱いのは自覚されておられましたが、ハムストリングの肉離れ対策にはハムストリングを鍛えるだけだと思われていたそうです。
しかし、いくら鍛えても拮抗筋の状態が良くなければハムストリングの肉離れのリスクは減りません。

主働筋と拮抗筋の関係で、このバランスが著しく崩れると、いくら片方の筋機能が優れていても肉離れはしやすくなります。
逆に、それほど特段強くなくても、主働筋と拮抗筋がほどよくバランスが取れていれば、それほど肉離れのリスクはないでしょう。

単体で筋肉は動きません。
そのチェックを怠るとスポーツ障害のリスクは非常に高くなってしまいます。


楽水庵




1

« 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2015年6月 | メインページ | アーカイブ | 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2015年8月 »

このページのトップへ