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楽水庵ブログ 2012年12月

頚椎と顎関節の講習

12月22日・23日と東京中野のキネシオ協会本部で、頚椎と顎関節の講習を受けてまいりました。
講師は、今年3月にシアトル郊外のバスティア大学での研修でお世話になった高倉先生。
顎関節は7月に続き 2回目です。
前回は高倉先生が何もかも教えすぎようとして、纏まりに欠けていたので、
今回はより実践的に治療をする事に主眼を置いたものになっていました。
 
前回も受けていたのと、講習内容がコンパクトになったお陰で、
前回の講習後には口腔内からの直接手技をする気は起こりませんでしたが、
今回の講習ではそれに自信が付いたので、帰ってから早速実践しております。
やはり、内側の筋肉や靭帯は直接手技の方が効果が出ます。
 
また、頚椎の手技でも鎖骨下リンパやお腹のリンパの流し方を新たに習いました。
これも即戦力になってくれています。
また自分のレパートリーが増えて、より一人でも多くの方のお悩みを解消して上げられれば、と思っております。

出尻(でっちり)とストレートネックの関係

お見えになる方で、よく「病院でストレートネックと言われた」と仰る方がおられます。
ストレートネックとは文字通り、本来前弯であるべき頚椎のアーチがなくなっている状態です。
そのままだと首や頭部にも悪影響を及ぼす可能性が非常に高いので、修正した方が良いでしょう。
 
では、どうするかと言えば、大抵その状態の方は骨盤が後ろに引いている、
所謂「出尻(でっちり)」の姿勢なのです。
脊椎のアーチは仙骨・腰椎が前弯→胸椎が後弯→頚椎が前弯、が正常です。
「木を見て森を見ず」、ストレートネックの方はまず下のアーチから崩れている事が多いのです。
そういう方は仙骨・腰椎が後弯、胸椎が逆に前弯しそうなのを頑張って戻そうとしますが、
結果的に頚椎のアーチは真っ直ぐにしかなりません。
自然のアーチが全て崩れてしまっているのですから、
ショックアブソーバーの役割をしてくれる椎間板の位置もずれ、ヘルニアの恐れも出てきます。
こういう方の傾向としては、真正面を見る時に顎が上がっています。
逆に正常なアーチの人は顎を少し引かなければ正面を見据えられません。
 
対策としては、まず出尻を治す事です。腰にも良くありません。
体の縦の軸から大きなお尻がかなりはみ出している訳ですから。
また、そういう状態ではお尻の筋肉(大臀筋)やハムストリングが緩みっぱなしで弱ってしまいます。
女性に多い(男性でも)垂れ尻の原因です。お尻の位置はスタイルの最重要点ですからね。
お尻の筋肉を軽く締め骨盤を前に少し突き出します。
それで仙骨・腰椎のアーチは前弯に変化します。
ただ、この姿勢をとると腰が痛くなる方もおられます。
それは腹筋、特に腹直筋の下部の機能が低下しているからです。
実は下腹部も緩みっぱなしなのです。
そういう場合は、椅子に座って少し両足を挙げる腹直筋下部のエクササイズなどをしもって、
痛みの出ない範囲で骨盤を前に出すようにします。
少し時間は掛かりますが、そうするしかないのです。
 
こういう地味な努力で出尻を解消していけば、ストレートネックも解決します。
頚椎だけアーチを戻そうとしても無理なのです。
キネシオテーピングも並行して使っていけば、解決の時間は早まります。

ウォーキングの功罪

手軽に出来る運動として早朝からウォーキングに励まれている多くの方達がおられます。
全身運動になりますので、心肺機能・筋肉の鍛錬にお勧めですが、
一つ注意していただきたい事があります。
それは、やり方一つで体のバランスを崩す事になるかも知れない、という点です。
 
思っている以上に歩くという行為は、複雑な動きをします。
いろんな筋肉の動きを調和させる事によって、ウォーキングは成り立っています。
もし、どこかの機能が低下したままウォーキングすると、ドンドンとバランスは崩れ、
やがて痛みや障害になっていく可能性もあるのです。
筋肉は筋膜によって動き、そして必ず拮抗筋と呼ばれる相反する動きをする筋肉とセットで動きます。
このバランスが崩れている時は歩き方が変になったり、
ちょっと歩いただけで疲れる・どこか痛くなったりします。
それにも増して重心の悪いまま歩いていると、大抵下腿部の故障を起こします。
ジョギングに比べるとまだ掛かる荷重は少ないですが、
それでも結構な負担を下腿部は強いられています。
そして、背骨のアーチや肩甲骨の動き、挙げだしたらキリがありません。
 
本当にウォーキングは高度な動きをしているのです。勉強で言えば応用問題なのです。
基本問題をせず、いきなり応用問題をする人はいないでしょう。
ジョギングする訳でもないし、と甘く見ていると結構後でツケを払う羽目になります。
まず、基礎問題、つまりいろんな部位の機能が正常に動くかどうかチェックしてから歩きましょう。

女性に多い二の腕のたるみ対策

またまた、腕、今回は二の腕(上腕部)についてです。
女性で二の腕が「振袖」、あるいは「すだれ」状態、つまり腕の付け根が弛んでお悩みの方は多いでしょう。
 
これは肥満が原因なのでしょうか?
もちろん失礼ながらそういう方もおられるかも知れませんが、
ほとんどの方が二の腕の上腕三頭筋という肘関節を伸ばす筋肉の
機能が低下している為にこういう状態になっているのです。
あれが全部脂肪かというと、そうでもないのです。これから説明させていただきます。
 
筋肉というのは収縮する時に筋繊維が体に遠い方から近い方へ寄ってきて、
反対に皮膚は近い方から遠い方へ寄ります。
筋機能が低下すると、筋肉が近い方へ寄ってくれないし、皮膚も遠い方へ寄ってくれない、
だから余計に弛んで見えてしまうのです。
普段でもこういう状態ですから、肘を曲げると余計に悲惨です。
肘を曲げる際は上腕二頭筋が収縮し上腕三頭筋は緩みます。
筋繊維が肘の方に寄って皮膚が腕の付け根に寄ります。
だからより一層弛んで見えてしまうのです。
 
これは毎日肘をしっかり伸ばすエクササイズをする事によって改善する事が可能です。
その際には、肘をしっかり伸ばした時に腕の後ろ側の付け根をしっかり締める感覚を養ってください。
 
元々女性の方が体脂肪率が高いのもありますが、
普段しっかり肘を伸ばすという動作があまりないとう事もあるのです。
だから、スポーツ選手やバレエダンサーにこういう腕の人をあまり見かけないのは当然かも知れません。
社交ダンスの人はどうでしょう?案外、抱き合う動作、つまり肘を曲げている事が多いので悩んでいる人は多いかも?(笑)

前腕のバランスと筋膜の動き

また、今回も腕、それも前腕を取り上げます。

最近うちの院にお越しになる方で腕を内旋した時に肘が伸びない方が多く見受けられます。
私も最初未熟なもので上腕部の問題だと思っておりましたが、
最近になってこれはほとんどが前腕部の問題だと判ってきました。

そういう方々の多くが前腕部の屈筋と伸筋のバランスが非常に悪いのです。
つまり、屈筋側、指を曲げる・掌屈(掌側に手首を曲げる)筋機能が強く、
反対に伸筋側、指を伸ばしたり背屈する筋機能が弱いのです。
我々の日常生活ではどうしても屈筋側を使う作業が多いのですが、
伸筋側をお座なりにしていると酷いしっぺ返しを食らいます。
痛みはかならず機能の弱い方に来るとは限りません。
筋機能が弱いという事は、
つまりブレーキを踏んだ状態になってしまう事で、
強い方の筋肉はブレーキを踏んだ状態でアクセルを踏むみたいな感じになってしまいます。
結果、オーバーヒートを起こしてしまうのです。

また、こういった筋機能のアンバランスが生じている場合には、
ほとんどの場合その辺りの筋膜が強い方の筋肉の方へずれていまい、
悪循環がより進行し、最終的には筋肉や関節を傷めたりします。

また、腕の筋膜がずれると首の痛みも発症する可能性が高いのです。
前回のコラムではボディスーツの襟元を引っ張られると袖も引っ張られると書きましたが、
今度のは袖を引っ張られるので襟元も引っ張られるというパターンです。

この悪循環を断つのは理屈は明瞭で、伸筋側のエクササイズをして機能を回復してやり、
筋膜の状態を元に戻してやればいいのです。
簡単なエクササイズとしては、指を伸ばしたり手首を背屈させる、
これを毎日しているだけでも効果はかなりあります。
お風呂に入っている際に指でお湯を弾くというのも良いと思います。

本当にこういう方は結構おられるのます。スポーツ選手でも多いです。
もし、これを読んで思い当たる節があるなら今日から早速実行してください

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