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楽水庵ブログ 2017年9月

内転筋が弱すぎる・・・ストレッチングだけでは駄目!

こんにちは、楽水庵です。

当院に腰や膝の痛みで通っている中学生・高校生・大学生のアスリート達に共通しているものがあり、それは内転筋の筋機能が非常に弱いという事です。

試しにレッグマジックをやってもらうと、脚を閉じて来る時に内転筋の抑えが効かない為に内側で「ガッチャーン」とステップがバーに衝突してしまいます。

legmagic.jpg

野球の強豪校でレギュラーをやっている高校生でもそうです。
筋骨逞しいのですが、こと内転筋に関しては全く駄目でした。

内転筋には、長内転筋・大内転筋・薄筋・短内転筋・恥骨筋等多くの筋肉があり、大腿部の筋肉の総量の半分以上がこの内転筋群にあるといっても過言ではないでしょう。
それなのに、この機能がほとんど(というか全くと言っていいほど)使えていない人が多いのです。

内転筋が使えないと思いっ切り跳べません。
屈んだ状態から上へ思いっ切り跳ぼうとすると、最初お尻に掛けていた力を最後地面を蹴る際内転筋に掛かる必要があります。
最初から最後まで外側にしか力が掛かっていないとなると、その人のポテンシャルは半分以上出し切れていないでしょう。

走る時も、着地した足をリリースする際、母趾にグッと力を入れると内転筋が収縮するので力強く地面を蹴り出せるのです。

ボートでも、ドライブ前半に大殿筋のような股関節の外側の筋肉で頑張っていたのを、後半に内転筋を使い「両膝を閉じる」ようにすると「後ろに跳ぶ」事ができ「懐の深い」ドライブができるようになります。

翻って、内転筋が使えない選手は最初から最後まで大腿部の外側に頼っています。
ですので、内転筋が「オーバーストレッチ」の状態になっています。
このような状態になっているのに、単なるストレッチングをしただけで症状が改善する可能性は非常に少ないでしょう。

ストレッチングをするよりも、まず「収縮する」事をさせなければオーバーストレッチングになっている筋肉の回復はありません。
具体的にどうするかというと、浅筋膜の動きを利用してストレングスエクササイズをします。
抵抗を掛け、それに対して筋肉を収縮させて頑張ってもらうのです。

そうすると、それだけでも筋肉は実は緩むのです。
皆さん筋肉が固くなっているというと、ほとんどの方が「拘縮:」、縮こまって固くなっていると思われがちです。
しかし、実際は逆に「オーバーストレッチ」で長い棒のようになって固くなっているケースの方が圧倒的に多いのです。

このオーバーストレッチで筋肉が固くなって機能低下を起こしている時に、ストレッチングは危険な場合もあるのです。
ストレッチングするにも浅筋膜を上手く誘導して緩みやすくするとかの工夫が日ぐようです。
それよりも、収縮させる方が本当に簡単なのです。
収縮させた後のストレッチングは効果ありと思いますが、「最初からストレッチングありき」は改めた方が良いでしょうね。

内転筋の話に戻りますと、上手く使えないのは足のアーチの問題等もあります。
そういう問題を一つ一つ解決していきながら、しっかり内転筋を使えるようになってもらえるように努力しています。
「O脚」や「X脚」で悩んでおられる方も、内転筋の使えていない事が多いので、こういう問題を解決していく必要がありますね。

楽水庵











胡坐(あぐら)がやりにくい方へのアプローチ

こんにちは、楽水庵です。

胡坐がやりにくい(関西では胡坐をかくと言います)方は結構おられるようです。
皆さん原因は多少異なるのかも知れませんが、常連の50代男性にはこういうアプローチをやってみました。

まず、何もアプローチしていない状態で胡坐をしてもらいました。

hamada_agura1.jpg

やはり膝が結構立っています。

次に、S3神経にアプローチした状態で。
このS3にアプローチする事で鼠蹊部(そけいぶ)の固さが解消します。

hamada_agura2.jpg
これでもう一度胡坐してもらうと膝が寝てきました。

更に、これは最近判った事ですが・・・
この間まで外腹斜筋や内腹斜筋の機能低下に対しては、素直にそこに貼っていました。
しかし、薄筋や長内転筋等の内転筋群にアプローチすると、一石二鳥・一石三鳥になる事を発見しました。
そういう訳で、左右共に内転筋にアプローチして、もう一度胡坐してもらいました。

hamada_agura3.jpg

更に膝が寝てきて、かなり楽だそうです。
胡坐しにくい時は背筋も伸びないし、後ろに手を付かないと体勢を維持できなかったそうですが、このアプローチで自然に胡坐ができています。

楽水庵

第7回公開セミナー行いました

こんにちは、楽水庵です。

この間(9月17日)に第7回の公開セミナーを開きました。

今回は、弟子を含む常連2名の都合が付かなかったので、いつもと違う事をやってみました。

どちらにしても参加者は全員ボート関係者なので(笑)、エルゴメーターを漕いで調整のビフォー・アフターを実感してもらいました。
予めその人の身体のクセをチェックしておいて、まず何も調整せずに漕いでもらい、次にテーピングで主にバランスを調整してからもう一度漕いでもらいました。

今回は痛みを軽減させるとかよりも、いつものアンバランスな状態を調整するとエルゴを漕いだ時の感覚がどう変わるかを感じてもらう事に主眼を置いていました。

20170916kouza1.jpg20170916kouza2.jpg
やはり皆さんいろいろと細かいトラブルはあったようで、エルゴを漕いでいたら肩がこるとかもありました。
これも肩甲骨周りのバランスが良くなかった事に起因します。

まあ、大した調整をした訳ではありませんが、それでも皆さん懐が深くなったり前に出やすくなったりと、普段漕いでいるよりも改善されました。

また機会があれば、こういうのもやってみようと思っています。

次回は、10月21日(土)の17時から行います。
「肩・首」を中心に、最近発見した調整法を伝えていきたいと思っています。



楽水庵


そういうマットレスが必要な人って・・・

こんにちは、楽水庵です。

よく新聞広告やテレビCM(最近テレビを観ていないので、今でもやっているのかな?)でトップアスリート達が使っているマットレスがありますね。
その性能にケチをつけるつもりは毛頭ありません。
やっぱり良いのでしょう。

ただ、その広告の中で現日本代表監督が、「仰向けで寝ていたら腰が浮いてしまうので、このマットレスは助かります」みたいなコメントをされていたのが気になりました。

それって、単に「反り腰」なだけなんです。
反り腰だから仰向けで寝ていると腰が浮いてしまう、だから仰向けで寝付けない・俯せや無理な姿勢で寝てしまうので首とかを傷め、その為にコンディションを悪化、それによってもっと反り腰になってしまう、という負のスパイラルに陥ってしまいます。

よく皆さんトップアスリートは物凄いコンディショニングの知識を持っていると錯覚されていますが、少なくとも私の見ている限りそんな事はありません。
それでもポテンシャルが凄いので、少々コンディショニングが良くなくてもある程度のパフォーマンスが出せているだけなのです。

だから、反り腰のままプレーしているトップアスリートも結構多いでしょうね。
先ほども書きましたが、そういう高機能マットレスは素晴らしいものなのでしょうが、それを使ったから反り腰が治る訳ではありません。
あくまで、そのマットレスを使う事により、反り腰特有の「仰向けで寝ると腰が浮いてしまう」症状が「そのマットレスで寝ている間」出ないだけなのです。
根本的な問題は解決していません。

反り腰を改善するには、腹筋の機能を上げなければいけません。
ここで問題なのは、「腹筋運動ができる」のと「腹筋の機能が高い」のはイコールではない、という事。
腹筋運動を臀部や太腿の筋肉を使ってやっているアスリートは掃いて捨てるほどいます(笑)
しかし、それでは本当にそのアスリートのポテンシャルは発揮できていないのです。
また、制限が掛かる為によりハードなトレーニングができない訳です。
例えば、反り腰で懸垂できない女子に何も対策なしで懸垂させようとしても、おそらく無理でしょう。
それは「根性」とか「気合」の問題ではないのです(この言葉で全てを解決しようとする指導者は、ハッキリ言って無能でしょう)。

しかし、ちゃんとした対策をすれば(私の場合テーピングですが)懸垂できるようになります。
そうなれば、次の展開が見えるのです。
負のスパイラルだったのが、今度は良い循環になっていく訳です。

もちろん、高機能のマットレスですから余裕があれば使われるのも良いでしょう。
ただ、反り腰対策の為に買うのならば、「それは違う!」と感じる次第です。
足のアーチが悪い方が靴のインソールを買われても、結局その靴を履いている時しかその効能を享受できないのとよく似ていますね。

まあ、こんな事ばかり書いていると営業妨害になってしまいそうなので、この辺でやめておきますm(__)m


楽水庵


数年前までこの時期になると・・・

こんにちは、楽水庵です。

流石にこの時期(9月19日)になると、昼間日差しが強い時はまだ少し暑いけれど朝夕は結構過ごしやすくなってきましたね。
ただ、私は数年前までこの時期になると鼻炎を起こしていました。

今でしたら半袖Tシャツ1枚「涼しい!」で過ごせるこの快適な時期なのですが、鼻炎を起こしていた時期は重ね着をして少し汗ばむぐらいにしておかないと鼻がムズムズしてクシャミばかりしていましたね。
ですから、この時期(特に秋)は鼻炎薬が欠かせませんでした。
もしくは、「ブリーズライト」を貼っていましたね。
キネシオの鼻炎テープはその頃知りませんでした。
ただ、知っていたとしても結構派手なので前職には使えなかったかも。

そんな私だったのですが、現職に就いたぐらいから毎朝「エアー縄跳び」をするようになってからピタッと鼻炎が出なくなりました。
もちろん、風邪を引いたりすると鼻汁は出ますし、案外施術中は前屈みの体勢が続くので途中で鼻が詰まったりはします。
しかし、冒頭のような鼻炎は治まっています。

これはやはり「エアー縄跳び」を毎朝する事により足趾の鼻(前頭洞)の反射区に良い刺激を受けているからと解釈すべきでしょうね。
それもただ跳ぶだけではなく、しっかりと足趾で踏ん張って跳ばなければ効果がありません。
この反射区は5本の指全てにあります。

この時期に鼻炎でお悩みの方、私も「気温差アレルギー」だと勝手に思っていたのですが、こんな簡単な事を続けるだけで症状が出なくなったりする事もあります。
もちろん健康にも良いので、騙されたと思って1ヶ月試してみては如何でしょうか?


楽水庵






原因は大殿筋、それとも大腿直筋?参考になる現象

こんにちは、楽水庵です。

股関節周りのトラブルで、その解決に大殿筋か大腿直筋のどちらにアプローチすれば良いか悩む時があります。
拮抗関係にあるので、どちらかに問題があればどちらも確りとしたパフォーマンスは出せません。
また、参考までに書いておきますが、腰方形筋の機能低下が同側の梨状筋や大殿筋の機能低下をも招いている事が結構あります。

確り・慎重にどの筋肉に原因があるのかを見極める必要があるのです。

最近気づいたのですが、大腿直筋の機能低下がある場合には、同側の小趾(足の小指)に感覚異常があります。
同側の母趾とかに比べても、また反対側の小趾に比べても感覚が薄いのです。
ですので、こういう場合大腿直筋の調整をするともちろん股関節の状態も改善しますが、小趾の感覚も正常になります。

筋膜的な繋がりなのか、神経的なものなのかは判りません、私は臨床的な事しか興味がないので。
ただ、現場でこういう現象が出ている人がいて、それが他の方にも同様に適応できるのなら、それ自体がエビデンス(医学的根拠)なのではないでしょうか?

私自身現在更なる試行錯誤を重ねている段階で、また言う事が変わるかも知れません(^_^;)
ただ、こういう点もチェックして調整していくともっと良い結果をもたらしてくれるでしょう。


楽水庵



こんな小さなテープ1枚で右半身の動きが劇的に変わる

こんにちは、楽水庵です。

早速ですが、こういうテーピングを紹介させていただきます。
耳と生え際の間に貼ってある丸いテープです。

C1ishiguro.jpg

私が勝手に「C1テープ」と呼んでいるものです。
基本頚椎は椎体が7個なんですが、神経は8本走っています。
頚椎1番の上にC1神経があるのです。
よって胸椎・腰椎・仙椎は椎体の数しか神経は走っていませんが、頚椎は8本あるのです。
このテープは、そのC1神経の走行をスムーズにするものです。

頚椎1番は横に長い椎体で、その為に傾きやすい。
傾くとやはりいろいろとトラブルを起こします。
私の場合前後方向は今のところ気にしていませんが、上下は目の高さ・耳の高さ等で結構チェックしています。
この目の高さ・耳の高さ等は、頚椎1番の傾きで起こる事が多いからです。
そして、大抵は下がっている側の神経の流れが詰まっていて感覚異常が起こっています。
背中の左右を叩いてみても、頚椎1番の下がっている側が感覚が薄い事が多いのです。

頚椎1番と腰椎5番はカイロプラクティックでいうところの「ジンクパターン」で密接に繋がっています。
そこで、私は下のような、これまた私が勝手に「L5アジャストテープ」と名付けたテーピングです。

L5a.jpg

左右に縦に半弧を描いている方です。
もう一つ貼ってあるのは、腰椎4-5番椎間板のジェルフィッシュテープで、これはL5神経が詰まっている方へのアプローチです。

この「L5アジャストテープ」だけでも左右の目の高さが揃う人もおられます。
やはり若い方は感受性が高いのか、一度など1㎝ほど高さが異なる学生にこれを貼ったところ瞬時に目の高さが整い驚いた事もありました。
そして、これで左右の背中を叩いたりした時の感じ方が同じになる事が多いのですが、それでもまだ異なる(感覚が薄い)場合に冒頭の「C1テープ」を貼ります。

少し前に痙直型の脳性麻痺がある方にテーピングして、ストレングスエクササイズをしていた時です。
L5アジャストテープ等も貼っていたのですが、それでもまだ右に力が入りにくい状況でした。
歩いてもらっても、左下肢が軽すぎてアンバランスという感想。

そこで、C1テープを貼って歩いてもらうとアンバランスが解消し、もう一度ストレングスエクササイズをしたら左のように力が入るようになっていました。

痙直型の脳性麻痺でこういう事に敏感な方ですのでその違いをハッキリ感じられました。
しかし、そういう症状のない方でも違いを感じられるかどうかは別として出力はかなり改善します。

楽水庵








「え、こういうこともあるんや!」左小円筋と右大円筋他

こんにちは、楽水庵です。

この仕事、つまりテープ屋をやり出した当初は、ハッキリ言ってテキスト通り(それもちゃんとできていたかどうか・・・)の貼り方しかできず、それも追加の追加みたいな感じで重ね貼りをしまくっていました。

最近では、パターンがある程度読めてきて不必要なテーピングはできるだけ避けているつもりです。

例えば、胸鎖乳突筋の悪い側は中斜角筋も機能低下を起こしていて、その為に上腕三頭筋も状態が良くないケースです。
この場合中斜角筋にアプローチすると上腕三頭筋の機能は回復しますが、逆に上腕三頭筋にアプローチしても中斜角筋は機能が回復する事はありません。
そうすると、上腕三頭筋からアプローチすると上腕三頭筋に加えて中斜角筋も調整しなければいけないのです。

この順番というのはパターンで覚えていくしかないのではと考えています。

そして、今日また新たに発見(したつもりだけかな?)したものがあります。
右利きでデスクワークの多い方は、知らず知らずのうちに左の小円筋の機能が低下しています。
小円筋というのは二の腕(上腕)を外旋させる筋肉です。
デスクワークでパソコンを長い時間していると左はマウスとかを使わないので上腕が内旋状態のままになります。
つまりオーバーストレッチになってしまっているのです。

逆に右は小円筋の横に走っている大円筋という筋肉が機能低下します。
大円筋は肘を後ろに、即ち「肘鉄」する筋肉です。
右はマウスを動かしたリスので肘を前に伸ばす動作が多くなります。
その為に、今度は大円筋がオーバーストレッチしてしまいがちです。
これは別に筋肉テストなどしなくても、両肘を肘鉄した際右肘が左肘ほど後ろにいっていなかったらまず間違いありません。

今まではこれを別々に調整していました。
ところが、左の小円筋を先ず調整したところ、右大円筋は何もしなくても機能回復していました。
今のところ、逆のパターンではこのようにはなっていません。

何故か?と考えると、
1、小円筋とかの筋肉は「両側性」があると最近教わりました。
  どちらかをすると、反対側も自ずと良くなるという事です。
  
2、また、小円筋と大円筋は隣り合わせですが、上腕を外旋・片や内旋させる筋肉なので拮抗関係にあります。
  拮抗する筋肉の状態が良くなれば、これまた自ずと機能回復する筋肉もあるようです。

こういった理由から右大円筋に何もしなくても勝手に機能回復したと思っています。


まだまだ見つけたばっかりで、これからもいろいろ試行錯誤していく必要があります。
ただ、こういう事を臨床で学んでいく事によりもっと少ないアプローチで結果を出していける筈です。
私の場合テーピングが多いので、貼る枚数が減るという事になります。
皮膚の弱い方もおられますし、筋力的にテープを多く貼ると逆効果の方も正直おられます。
そういった方々にも最適のアプローチをさせてもらう為にも、もっと臨床で多くの事を学んでいく必要があるでしょう。

大事なのは、「絶対というものはない、今まで自分がやってきた事に自信を持つのは良いが過信しない事」なのかも知れません。

楽水庵




特に首や肩は、痛みを感じる反対側もしっかりチェック!

こんにちは、楽水庵です。

首や肩の痛み、また首や肩の筋肉の機能低下が原因で起こる手首・上肢のトラブルで、どうしても痛みやトラブルのある側に注意がいってしまいがちです。
しかし、少し視野を拡げて反対側もチェックする事で、症状を解消・軽減したりできる可能性も多々あります。

例を2つほど挙げてみます。

まず、この間来た中学生、少年野球でピッチャーをやっています。
左投げで、その左手の親指付け根がボールを投げたり物を持ったりすると痛いという事で来ました。

左の胸鎖乳突筋と共に中斜角筋の機能低下があり、これが少なからず痛みの原因の一つになっていました。
ただ、親指側の痛みですから前斜角筋も関わっているのですが、ここで注意したいのは左の前斜角筋の張りが強く一見するとここにアプローチすれば良いように思えますが、実際には機能低下を起こしているのは右前斜角筋なのです。
特に首の筋肉は片側が収縮すれば反対側の同じ筋肉が緩むようになっています。
この場合右の前斜角筋の状態が悪かったので左前斜角筋も釣られてしまった、と解釈してもらって良いと思います。
ですからこの場合アプローチするべきは右前斜角筋です。
左前斜角筋にアプローチしても、本来良くない右前斜角筋を放置したままでは本当の改善は見込めないでしょう。

この左中斜角筋と右前斜角筋のアプローチで、この中学生の親指付近の痛みはかなり軽減しました。
後は小円筋などを調整して、重い物を実際に持ってのチェックも大丈夫でした。


もう一つ
左肩を動かした際の不安定性や痛みを訴えておられた40代男性。
一番の原因は、左肩甲下筋でした。
ただ、これはまた書こうかなと思っていますが肩甲下筋と反対側の棘下筋(きょっかきん)は密接に連動しています。
もちろん同側の肩甲下筋と棘下筋も肩甲骨を挟んだ表裏の関係なので無視する訳にはいきませんが、それでも反対側の棘下筋との連動の方がより繋がりがあるように思われます。

これは、「肩甲骨を挟んだ」関係よりも、「肋骨を跨いだ浅筋膜」のそれの方がより関係性が深いのかも知れませんね。

ですので、この男性の右棘下筋を左肩甲下筋の後に調整。
そうすると、左肩甲下筋単体よりも右棘下筋も共に調整する方が圧倒的に左肩の調子が良くなっていました。

このように患側(痛みのある側・または感じている側)だけでなく健側(痛みの感じていない側)もチェック・調整する方が改善度合いが増します。
この患側・健側という言葉も、実際感じているか感じていないかだけの事だけであり、実際は健側にも問題がある事がほとんどですね。


楽水庵



「時々食べる時にこぼします」口が開いていないせい?

こんにちは、楽水庵です。

今日初めてお越しになった20代後半の男性。
右肩・腰の不調で来られたのですが、どうもお顔を拝見すると顎、特に頤(おとがい)の位置が左にずれていました。

「顎良くないようですね」というと、初めは「そうですか?」という反応。
試しに口を開けてもらうと、右の開くタイミングが遅れていました。
そして、食事の時に時々口元からこぼす事があると話されました。

少し前のブログで、中学生で顎の状態の良くない子がチームメイトに比べて食事のスピードが遅い事を書きました(リンク)。

この男性もその中学生と同じように食事の時に思っているより口が開いていない可能性が高い。
その為にどうしても口元から食べ物がこぼれてしまうのでしょう。

チェック及び調整していると、右の胸鎖乳突筋もそうでしたが顎二腹筋の詰りがきつく、側頭骨下顎骨靭帯の弛みも少しありました。
そして、予想通り右外側翼突筋の張りが強く中で癒着していました。
特に外側翼突筋が拘縮というより伸ばされて固くなっているので頤が左にずれていたようです。

これらの調整後に咬筋の機能を上げるエクササイズを行い、口を開けてもらいましたが・・・
本当にビックリしました!
一瞬顎が外れたのかと思うぐらい楽に口が開きます。
本人も驚いておられましたが、施術を終えた方が口が楽に開くのを見慣れているつもりの私でさえ「え、ここまで開くの?」と思ったぐらいでしたから(笑)

後で言われていましたが、歯医者さんで結構「もう少し口を開けてください」と言われていたそうです。
これからは、こう言われる事もなくなっていくでしょうね。

楽水庵


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