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楽水庵ブログ 2013年6月

『3点セット』

最近、どの競技でも『大腰筋・梨状筋・ひらめ筋』の3点セットは
非常に重要ではないかと思っています。
 
スポーツ障害の原因になる事も多いが、逆にこの3点セットの重要性に目覚め、
しっかりエクササイズで強化できた選手は、
故障しにくくなりパフォーマンスも向上する可能性が非常に高くなるでしょう。
 
そして、この3点セットは全て所謂、『インナーマッスル』である事も着目される点です。
表層筋の不具合が深層筋の障害を起こすのか、それとも逆なのか、どちらもあるのか、
その点はよく判りませんが、インナーマッスルの動きが良くなれば表層筋の動きが良くなるのは間違いありません。
何といっても瞬発力を生み出すのは表層筋ですから。
 
そして、インナーマッスルのトレーニングは重い負荷は必要ない、自重で十分です。
負荷や回数に拘るよりも、しっかりイメージできてできるかどうかが大事です。
 
そして、これはまた表層筋のトレーニングにも当てはまります。
ベンチプレスやスクワットで仲間より数kg重いのを挙げられたところで、
実際競技のパフォーマンスがその通りになっているか?
そこを間違えると競技の為のトレーニングは全く意味がなくなってきます。
仲間との自慢し合いや自己満足の為のトレーニングになっていないか?
トレーニングはあくまで『自分の体との対話』でなければならないと感じます。

野口選手のコメント

「自分の体の声が聞こえるようになった」
野口みずき選手が先日テレビのインタビューでこうコメントされていました。
今までの故障癖があり、もう駄目かと思われたが見事復活しましたね。
上のコメントは、とても重い言葉です。
 
脳が体全体の調子を感じる事。感じるとより強くなる。
逆に痛みを我慢していると脳が不感症になってしまうので、
強くはなれませんし、余計に怪我をあっかさせてしまいます。
 
大事なのは痛みとしっかり向き合い、どうすれば良いか最善策をとる事です。
例えば、ボートのような団体スポーツでも一人のパフォーマンスダウンは皆の問題。
「自分一人が我慢すれば良い」みたいな考えは逆に皆に迷惑を掛けます。
まず、しっかり治すのが最善策。サッカーとかでも一時治療の為にピッチを出る事があるでしょう?
数日乗艇できないのを恐れてはいけない。
先延ばしにすればするほど問題は大きくなります。
 
野口選手も北京オリンピックの頃から辛い日々を過ごされましたが、
あのコメントを聞いた限りでは更に活躍される気がしました。

脳の感知

まだ 2例しかやっておりませんが、前腕の感覚が麻痺して手の動きがおぼつかない方に、
麻痺している部分の皮膚感覚を取り戻すテーピングを施しました。
一人は脳梗塞による脳性麻痺から、もう一人は前腕部を動脈まで切る大怪我からです。
 
お二人ともテーピングをした途端、「電気が走った」と言われ、勝手に手が動くようになりました。
「皮膚は脳の延長である」とも言われています。
皮膚感覚が戻る事によって、脳がその先の筋肉等の情報を取得し、
自動的(無意識)に状態が悪ければ修復しているのではないか、と最近思うようになりました。
 
そして、最近新たな施術を開発しました。
肩こりの症状に対応する為に開発したのですが、
ボートやボクシングの選手達に施したところ、「関節可動域が拡がり凄く肩が動きやすい」と好評です。
 
施術を受けられる方の、その筋肉を覆っている皮膚・筋膜の動き・深さを感知し、
ほぐしていくのですが、その際に動きは「どちらに動かしたら気持ち良いですか?」、
深さは「どれぐらいで聞いていますか?」と尋ねます。
そうすると、その方は一生懸命感じようとします。
 
施術自体も有効だと自負しておりますが、この感じようとする事も非常に重要だと思います。
脳がその部分の状態を感知する事によって、自動修復しようとしているのではないでしょうか?
そういう点で、相乗効果で更に効果が出ていると感じています。

内臓も筋肉?

最近急に暑くなったせいか、体のダルさを訴えられる方が増えています。
そして、その方々を調べてみるとほとんどが内臓、特に胃や肝臓の機能が低下しています。

よく肝臓は『沈黙の臓器』と言われていますが、そうでもありません。
内臓も筋肉で構成され筋膜で覆われています。そして皮膚の動きに左右されています。
肝臓マニュピュレーションという手技でいろいろ動かすと、肝臓が弱っている方は必ず痛い動きがあります。
それを解消していくと、驚くほど気分もスッキリします。胃も同様です。

もちろん、肝炎や胃のピロリ菌がこれでなくなる事はないと思いますが、
なんでも直ぐに薬に頼ったりせずに、他の筋肉同様に調整すれば改善する事もあると知っていただければ幸いです。

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