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楽水庵ブログ 2015年6月

「お蔭様で優勝できました」

こんにちは、京都府長岡京市でキネシオテーピングを主に用いて、アスリートのコンディショニング及びスポーツ障害対策を行っている、キネシオテーピング協会認定治療院 楽水庵です。
 
ソフトテニスをされている20代男性。
先々週末に足首捻挫で初めて来院されました。
 
その後原因不明の腹痛で高熱が出て2日ほど寝込む羽目になられたそうです。
週末、翌日に市民総体の試合があると言って来院されました。
 
まだ下腹部にかなりの張り。
もちろん自分では何の病気か判る訳はありませんが、仙椎3番のデルマトームに要請が出たので、よく女性にするアプローチで仙椎3番にジェルフィッシュテープ、下腹部にクロコテープ、それと肝臓の反射区を押すと陽性反応があったので肝臓クロコテープ。
これで下腹部の張りがほとんどなくなりました。
どうやら腸ではなくて、泌尿器関係のトラブルではなかったかと思われます。
 
それと前回足関節テープを貼った翌日に試合に出られたが、本来バックハンドで打つボールをフォアに回り込んで打とうとした際に右足首に痛みがあったそうです。
これは、どちらかというと、足関節よりも股関節の問題でした。
梨状筋の筋機能が低下していたので、回り込んだ際に股関節が耐え切れず、その分余計に足関節に負担が掛かったようです。
梨状筋の調整をすると共に、もちろん、足関節もまだ靭帯の状態が戻り切っていないのでテーピングしました。
 
そういった下半身の問題も解決していき、写真のような上半身の調整をして帰られました。
結構上半身もいろいろと問題が見られました。


takahashi_20150628.jpg
 











すると、来られた際は「本当に明日の試合大丈夫?」といった感じだったのですが、翌日夜になって「お蔭様で優勝できました」とのメールを送ってこられました。
 
先週はフェンシングをしている高校生も来院して、フェンシングのような半身でする競技特有のスポーツ障害(首や肩関節)を解決したら、その彼も近畿大会で優勝したそうです。

あくまで、勝負は時の運でコンディショニングをしたからといって必ず勝つとは限りません。
それよりもベストパフォーマンスを出してもらえた方がこちらとしては嬉しいのですが、やはり優勝して下さると良いもんですね(笑)

楽水庵
 
少しはお役に立てたのだろう。

「食事時に鼻呼吸ができない」、その原因と対策

こんにちは、京都府の長岡京市でアゴに様々なお悩みを持たれている方に、少しでも楽になっていただけるよう努力しております 楽水庵です。

左顎のトラブル(特に側頭骨下顎骨靭帯の弛み)で通ってもらっている女子大生ですが、前々回の施術後に「食事の際に鼻呼吸ができない」、「料理をしていると、それだけで満腹してしまう」という悩みを打ち明けられました。

鼻呼吸がしにくいというのは判りますが、何故そうなるのか?と調べてみたら、どうやら原因は『舌』の動きが悪い事のようでした。

確かに舌に関しては、顎関節治療のセミナー時に説明は受けていましたが、実技はやっておりませんでした。
舌を動かす舌骨上筋・舌骨下筋という頚部前面を走っている筋肉も調整する必要はありますが、『舌そのもの』もほぐす必要があるようです。

丁度、最初顎の悩みで来て、最近は首や腰等の為に通っている男子大学生が来たので、試しに下を口から出して更に前に突き出せるかやってもらったところ、非常にやり辛い様子でした。
そこで、彼を実験台に舌の調整をしたところ、舌の動きも良くなり口の中も楽になったそうです。

そして、女子大生が来た時にやはり舌を出してもらうと彼女も前に出すのが辛そう。
全身の調整をして顎の調整をする前に舌をほぐしてみたところ、舌も楽になりましたがそれ以上に、今まで苦労した割にほぐれなかった側頭筋が柔らかくなって、結果的に側頭骨下顎骨靭帯の状態が良くなり「カクカクする」症状が大幅に改善しました。

側頭筋は外側翼突筋同様に口を開ける筋肉なので、この筋肉の状態が悪いと口も開けにくいし側頭骨下顎骨靭帯の弛みも改善しません。

この女子大生に関しては、まだ股関節に関しても改善の余地があるので、更に良くなる余地はまだまだあると思います。

とにかく、まだまだやりだしたところで本当に試行錯誤を重ねていかなければいけませんが、舌の調整というのが非常に大事なのだと今回思い知らされました。

楽水庵

自身の左膝の痛み、日頃のクセも影響している模様

こんにちは、京都府長岡京市においてスポーツ障害の解消を目指しているスポーツ整体院 楽水庵です。

自分自身の左膝の痛みについてです。
先週金曜日仕事をしていると左膝内側に痛みを感じました。

結構痛いので試しに大腿四頭筋テープや内側広筋テープ・半月板テープに股関節も関係しているので梨状筋の代替テープも貼ってみました。
しかし、もう一つ痛みが消えず、特に左膝を片膝着いた状態にすると結構痛みが出ました。

そこで日曜日にもう一度診立てを変えてテーピングし直し。
大腿四頭筋は大丈夫なのでテーピングする必要はなし。半月板もそれほど悪くなし。
とにかく膝内側の鵞足周辺を押すと痛いが、鵞足に皮膚を寄せると比多美が軽減するのも判明。

そこで、以前教えたもらった「タナ障害テープ」を参考に貼ってみました。
4本スリットを鵞足から膝蓋骨外縁に向けて貼り、タナ障害テープは外縁に切り込みを付けた膝蓋骨外周テープを貼りますが、今回のは鵞足と外縁にそれぞれ切れ目を入れた外周テープを貼りました。
加えて梨状筋テープを臀部に直接テーピング、更に内側広筋テープ。

my_left_knee_20150621_1.jpgmy_left_knee_20150621_2.jpg
これでかなり痛みが楽になりましたが、外出しているとまだ少し違和感が残っていたので帰宅後少し手直し。
まず4本スリットがズボンで擦れてめくれていたので3本スリットに変更。
そして、内側広筋テープをやめて筋膜を内側に寄せる筋膜テープにして内転筋の中で薄筋と長内転筋の状態が悪かったのでそれぞれテーピングしました。

my_left_knee_20150621_3.jpg











すると、片膝を着いても痛くならなくなり、普段も痛かったのを忘れるぐらいになりました。

さて、この膝痛の原因ですが、直接的には最近ノルディックウォークで走る(ノルディックランか・・・)事ができるようになり、これが結構面白いのでインターバルトレーニング形式で走っている事もあると思います。

ただ、それが引き金になったのは間違いないとは思いますが、本当の原因はそうではありません。
この膝痛の起こった一番の原因は梨状筋の拘縮により股関節が外旋気味になり大腿部下部から膝に掛けて内側が引っ張られていた事です。

では、何故左だけそうなったか?

そこには私の普段の癖が大きく関係しています。

私はテレビを見る時に左を下にして寝そべってみる事が多い。
やってみると判りますが、その姿勢を取ってみると左の大腿部が外旋(がに股気味)になってしまいます。
それによって梨状筋が拘縮されて余計に内側が伸ばされてしまいます。
逆に右の大腿部とかはそれほど外旋気味になりませんので、右には痛みが出ないのでしょう。

走ったりしなければ痛みは出なかったのでしょうが、たまたま走るという普段より強度の高い運動をやったので痛みが出た、というのが正解だと思います。

全てとは言いませんが、スポーツ障害を起こす原因の多くはその人の「日常生活のクセ」にあるのです。

そういう事を再認識させれくれた痛みでした。
ずっと痛いとさすがに辛いですが、これぐらいの痛みがあると良い勉強になるのでアリガタイ一面もあります。
この仕事は健康でなければやれませんが、痛みを体験していないとできませんから。

楽水庵

やはり効果絶大!仙椎3番へのアプローチ、生理痛やおしっこの切れにも

当ブログにお越しいただきありがとうございます。
京都府長岡京市にあるスポーツ整体院で、筋肉や靭帯・神経へのアプローチを得意としている楽水庵 水谷です。

久しぶりに仙椎3番から出ている神経へのアプローチについて書きます。

まずは、自分自身から。
寒い時期には仙椎3番の神経出口にジェルフィッシュテープを貼っていました。
以前にブログにも書きました(リンクはこちら)。

暖かくなってからは貼っていなかったのですが、最近天候不順で少し肌寒い時もあるせいか、朝のおしっこの切れが悪くなってきました。
少々放置していたのですが、今日久しぶりにジェルフィッシュテープを貼付。

朝一番のおしっこの切れは、もちろん明日になってみなければ判りませんが、おそらく大丈夫でしょう。
それよりも貼った途端に腰が軽く感じるようになり、首もスッとしました。

まず、右から貼ったのですが先に右の腰が楽になり、次に左に貼ると左の腰も同様になりました。
最近少し左の仙腸関節の動きが良くありませんでしたが、これで良くなる可能性が高いです。
それに、後頸部から後頭部に掛けても楽になっています。
仙椎3番から頸椎5-6番は密接に繋がっているそうなので、その影響でしょう。
いつも来られる方に言っている事ですが、『首の悪い人は腰も悪く、腰の悪い人は首も悪い』、まさにそれを実証してくれる現象です。


そして、この仙椎3番へのアプローチは、女性の生理痛にもかなり効きます。
来られた際に生理痛で腰の重い方には、ヒットマッサーで仙椎3番を刺激します。
打っている時は痛いですが、その直後から皆さん腰がシャキッとされます。
「さっきまでの腰の重さは何だったんだろう?」と言われる事もあります。

本当はジェルフィッシュテープを貼った方が良いのでしょうが、腰の下の方を出すのは抵抗があるでしょうし、とりあえずヒットマッサーで済ますようにしています。
また腰が重くなれば、時々その場所を押すだけでも効果があるでしょう。

生理痛以外でも、仙椎3番から出ている神経は泌尿器・性器を覆っている皮膚を支配しています。
現に、たまたまですが仙椎3番のジェルフィッシュテープを貼った、不妊治療中の女性お二人がどちらも妊娠された事もあります。
もちろん、全ての不妊治療中の方に有効とまでは言い切れませんが、可能性は高いと感じています。

このように、男性・女性問わず泌尿器・性器のトラブルに対し、仙椎3番へのアプローチは試してみる価値はあると強く申し上げたい。

楽水庵



「上腕三頭筋のストレッチがやりにくい」

お疲れ様です、スポーツ障害を含めたアスリートのコンディショニングを行っている、京都長岡京のスポーツ整体院 楽水庵です。

先日お越しになった50代のテニスをされている女性が、「昨日左肩のストレッチをしていたらやりにくかった」と言われたケース。

腕を水平に反対側に持っていくおなじみのやつです。
これは肩というより、上腕三頭筋を伸ばすストレッチです。

そのストレッチがやりにくかったという事は、直接的には上腕三頭筋が伸びにくい(弛みにくい)という事です。
ただ、本当に上腕三頭筋に問題があるのか?それをチェックしなければ問題解決になりません。

上腕三頭筋の機能の一つに「肘関節の伸展」があります。肘を伸ばす事です。
そして、その拮抗筋は上腕二頭筋、こちらは肘関節を屈曲(曲げる)機能があります。

この場合上腕二頭筋に問題がある、つまり何がしかの問題があり肘関節の屈曲がやりにくくなると、その影響は反対の機能を持つ筋肉(拮抗筋)である上腕三頭筋に影響が出てきます。

この女性の場合、横靭帯・肩甲上腕靭帯という上腕骨と胸部を繋ぐ靭帯が弛んでいました。
この2つの靭帯は身体の表側にあり、上腕二頭筋と密接な関連があります。
上腕二頭筋のテストをすると力が入らない、つまり陽性という結果が出ました。

そこで、この靭帯の弛みをロックさせるテープを貼った処、上腕二頭筋の機能が戻り、試しに上腕三頭筋のストレッチをしてもらったら、通常通りしっかりできました。

このように、そのストレッチがやりにくいからといって、必ずしもその筋肉に問題があるとは限らず、しっかりとその拮抗筋もチェックしなければ本当の問題解決にはならないものなのです。

楽水庵

「泣きそうなほど嬉しい」

こんにちは、当ブログをご覧いただきありがとうございます。
京都府長岡京市にある、スポーツ障害解消の為の整体院 楽水庵です。

先日お越しになった、近所にお住いの50代女性。
高校時代からずっとバドミントンをされています。

以前から右膝に不安は抱えられていたのですが、今年の2月から激痛が走り、今では練習していても思い切って踏み込む事ができず、「羽根つき」状態でしかプレーで黄な悩みを持っておられました。
また練習した夜は、膝から下がひどい鬱血をしていたそうです。

また、整形外科でMRI検査をしてもらうと、膝の周りの靭帯が結構痛んでいて、暗にバドミントンを諦めるように言われたそうです。

それでも、バドミントンが生き甲斐なので何とかならないかと考え、また10年ほど前からキネシオテープを貼っておられた事もあり、当院に来られました。

自分でも貼っておられたのですが、どういう風に貼っていたか尋ねると思いっ切り引っ張って貼っておられました。
テープにかぶれやすいと思っておられたようですが、どうもテンションの問題だったと思われます。

いつも書いていますが、膝のトラブルを膝周辺だけで診ると解決する事は困難です。
膝関節は股関節と足関節に挟まれた関節で、そのどちらか(どちらも、という事もある)に問題があれば、もろに影響を受けます。

調べてみると、大腰筋・腸骨筋・縫工筋と股関節の機能が低下していました。
ご自身右大腿直筋が細くなってきていると感じておられましたが、大腰筋や腸骨筋が機能していないと浅筋膜の流れが阻害され大腿直筋が働きません。
無理に動かそうとしても、ユニットで動く事ができず単体で働かさねばならないのでギクシャクした動きになってしまいます。
ほとんどの場合は機能する事ができず、余計に膝に負担を掛けてしまいます。

そして、内側側副靱帯に半月板、後十字靭帯が痛んでいました。
下腿部の問題は後縦靭帯をサポートしている膝窩筋が弱っているのも原因でしょう。
膝窩筋が弱っていると、膝窩リンパ節の動きが低下します。
下腿部の血流が阻害されるので鬱血しやすくなってしまいます。
浮腫みの原因にもなります。

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こういう様々な症状を一つずつ解決していって、立ち上がってシャドーをしてもらうとスッと膝を曲げる事ができました。

「本当に泣きそうなほど嬉しいです」と喜んでおられました。

しかし、改善の道はこれから。
あくまでキネシオテーピングで一時的に改善されているだけですから、本格的に良くなった訳ではありません。
また、痛みがほとんどなくなったからといって、いきなり無理をするのも禁物です。

様子を見ながら無理をせず、少しずつ練習の内容を上げていく、弱っている筋肉のエクササイズをする、とかを是非実践していただきたい。

楽水庵




顎口腔ジストニア?

こんにちは、京都府乙訓地区長岡京市で「アゴ・首・スポーツ障害」専門院をさせていただいている、スポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

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少し前の京都新聞に上の記事が載っていました。

何でもジストニアという、大脳や神経のトラブルで筋肉が思い通りに動かなくなり硬直を起こしたりする病気の顎板で、「顎口腔ジストニア」という病気があるそうです。

この病気のチェックポイントに、朝起きた時は症状がなく、その後次第に症状が出てくる事があるとありました。
当院に顎で来られる方のほとんどが、朝起きた時が一番辛いという症状でお越しになりました。
全く正反対ですね。

実は現在来られている方で、お一人朝起きた時は楽で徐々に口が開きにくくなる方がおられます。
最初の頃は、施術後数日経つと元に戻りかけておられてましたが、5回ほど施術を受けていただいた後は、かなり良い状態を保っておられています。

厳密に言えば、この方は「顎口腔ジストニア」だったのかも知れません。
私が勝手に決めつける事はできません。
医者でない私ができる事は、状態を「評価」する事だけです。
また、当院では例え顎の痛みで来られても、「顎は全身のバランスの崩れから来る」との考え方でやっており、それが結果的には皆さん良くなっておられるのでは、と感じています。

もちろん、人によっては時間の掛かる方もおられます。
ですから、最初から「どれぐらいで良くなります」とは言わないようにしています。
やはり、施術の途中でも紆余曲折はありますので。


楽水庵


鼠蹊部の詰り、薄筋の可能性

当ブログに来ていただき、誠にありがとうございます。
京都の長岡京市でスポーツ障害の施術をメインにやっている、スポーツ整体院 楽水庵です。

定期的に通っている器械体操をやっている中学生ですが、この前から左鼠蹊部の痛みを抱えていました。
腸骨筋等も機能低下していたので、それらに対してアプローチしていたのですが、まだ走ったり前後に開脚すると痛みが残っていので、更にチェック。

すると、膝下部内側の鵞足(がそく)に痛みのポイントがあったので、試しに薄筋(はっきん)という筋肉のラインを触診してみると張りがあったのでテーピング。
すると前後に開脚してみたりしても痛みが出なくなりました。

hakkin.jpg











薄筋とは、上の画像の一番内側にある筋肉で、文字通りペラペラの筋肉です。
内転筋に分類されています。

また、もしやと思い、鼠蹊部の詰りのきつい女性の薄筋もチェックしてみたところ、やはり筋低下が見られたのでテーピングしてみたところ、鼠蹊部の詰まりがかなり改善しました。

確かに、薄筋の関連痛として鼠蹊部の痛み・詰りと出ていました。
完全な見落としです。
今まで鼠蹊部の詰りは、腸骨筋や中臀筋、または大内転筋や長内転筋という、どちらかというと薄筋よりもメジャーな筋肉を先に診てしまうところがあり、薄筋は見落とし気味でした。

しかし、この二人のように、明らかに薄筋を調整すると鼠蹊部が大幅に改善されるのを見ていると、これが特殊な例ではないのではと思われます。

もちろん決めつけは良くないですが、これからは薄筋もしっかりチェックしていかなければいけません。

楽水庵

自身へのアプローチ、膝の内側の痛み

こんにちは、乙訓長岡京市でスポーツ障害に対する施術及びコンディショニングを行っている、スポーツ整体院 楽水庵です。

私自身は現在何か特別にスポーツをやってはいません。
それよりも、どのレベルのアスリートでも真剣にされている方達のサポートをする方に生き甲斐を感じています。

とはいえ、やはり何がしかの運動は必要で、毎日コツコツとは続けています。

そして、どんなにメリットのあるエクササイズ等でも何がしかの痛みは発生するもので、それを速やかに除去する事ができれば身体はドンドンと良い方向に向かっていってくれます。

今週左膝下内側に、特に階段を下りる際に限り痛みが発生しました。

当初は、階段を下りる際だけだったので1日様子を見ましたが、翌日には立っている際にも違和感があったのでテーピングを試す事に。

最初は膝窩筋(しっかきん)という膝の裏にある筋肉かと思っていましたが、どうも違うようで縫工筋と呼ばれる大腿部を斜めに横切る筋肉と判明。
また、縫工筋の状態が悪い時は大抵、腸骨筋も悪い事は経験的に知っていました。

そう言えば、最近ムカデ運動という、片側は上肢・下肢共に伸展して反対側は屈曲して膝と肘を近づけるエクササイズをしている際にも左股関節が少し違和感がありました。

そこで、腸骨筋と縫工筋にテーピング。

これで、膝下部内側にあったピンポイントの痛みは消えましたが、膝中部内側に別の鈍い痛みもある事が判明。
筋肉で言えば内側広筋なのですが、内側広筋に異常がある時その原因は梨状筋にある事も経験上知っています。

問題は梨状筋が拘縮しているのか、逆に弛緩しているのか、です。
それによってテーピングの方向が変わってきます。

私の左梨状筋の場合、拘縮してましたので抑制する目的で、それもお尻に貼るのも面倒なので、代替テープを足の裏に貼りました。

梨状筋のテーピングが効いたお蔭で、痛みはほとんどなくなりました。
特に膝のお皿のすぐ内側辺りが痛い場合は、梨状筋が関係しているケースが非常に多いと思われます。
股関節自体が梨状筋の異常によりアライメントが変わってしまい、それによって内側が引っ張られるケースがほとんどです。

もちろん、それ以外の原因もありますが、自分が診てきた膝内側の痛みはこういう理由から起こっている事が多いのです。

テーピングして2日ほど経ちますが、痛かったのを忘れかけております。

楽水庵

ソフトボールで左肩を傷めた方へのテーピング

お元気ですか、京都府の長岡京市でスポーツ障害を含むアスリートのコンディショニングをメインで施術している、楽水庵です。

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上の写真の男性は昨年にソフトボールをプレーしている際に左肩(右利き)を傷められて来院されました。
左肩の主に横靭帯・肩甲上腕靭帯と呼ばれる、上腕二頭筋と大胸筋を繋いでいる靭帯を損傷されました。

これらの靭帯を損傷、というより弛みが出ているのですが、そうなると肘を曲げるという上腕二頭筋の機能がしっかり働きません。
そして、上腕二頭筋のもう一つの機能、前腕を回外させるという昨日も発揮されません、というよりそういう動きをすると痛みが出ます。
具体的には、右利きの方ですので、右側のフライは大丈夫ですが左側のフライを追いかけて獲ろうとすると痛くてできない、という次第です。
右側も上腕を内旋した時に大胸筋が収縮しなければいけませんが、それも先ほど述べた理由により動きにくくなっているので、逆シングルで獲る際も痛かったのでは、と推測されます。

まず、それらの靭帯の弛みを抑えるテーピングを施しました。
愛媛の達人からキネシオテープを用いた肘や膝の靭帯の弛みをロックさせるやり方を教えていただいた事があり、それを応用してやっております。

靭帯とは機械に例えるとワイヤーであり、関節が伸びた際にワイヤーはピンと縮まらなければいけないのですが、肩関節は不安定な関節であり、何がしかの動作をした際にともすれば延びてしまいがちです。

これは子供でも同様です。
子供だから、絶対に関節は大丈夫と思うのは危険です。
肩周りとかでいつもと違う変な動きになっていたら、それは靭帯が機能せずにしっかり繋いでいる関節の筋肉が機能していないので、それを無理やり何とかしようと、意識的にせよ無意識にせよ「代償行為」をしている可能性が高いのです。

これが続くと、更なるスポーツ障害を引き起こします。
また、そういう代償行為をしている選手は動きのリズムが、状態の良かった時のシンプルなものから複雑なものに変わっていっている筈です。
そうすると、益々「スランプ」に陥っていきます。

よくプロ野球とかでスランプに陥った選手が「特打」とかをしますが、本当は通常の練習をやめコンディショニングをした方が即効性があります。
本当は休んで、悪いイメージを抜き去った方が良いのですが、特にプロ野球とかではそういう風に休んだりするとメディアに袋叩きになる恐れがあるので、ポーズだけでやっている事が多いのです。
特に少年野球の選手や指導者はその点に留意していただいて、不必要な怪我をしない・させないようにお願いしたいと思います。

さて、先の男性に話を戻しますと、靭帯へのアプローチを先ず行って、その次に肩甲骨周りの低下している筋機能をキネシオテーピングで下の写真のように補強しました。

haraguchi_20150602_1.jpg















具体的には、下僧帽筋・肩甲下筋・棘上筋です。

スッカリ良くなるにはしばらく掛かりそうですが、昨年傷めてからしばらく病院でヒアルソン酸注射をしていた時に比べ改善している実感がおありなので、そんなに長い時間は必要ないと思われます。

楽水庵


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