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楽水庵ブログ スポーツ障害等でお悩みの方に!!京都 キネシオテーピングのプロ: 2015年1月

「1秒で変わるんですね!」、「もう競技は止めた方が良いと言われた」

これもカヌー競技をしている男子大学生の話。

先ほどは下肢の痺れの件を書いたが、元々来院した目的は肩。

左も右もそれぞれ別な理由でスポーツ障害を発症していた。

右肩は整形外科でローターカーフの断裂と診断され、「もう競技は止めた方が良いよ」と言われたそうだ。
私の知人に、私の事を1年以上前に紹介されていたそうなのだが、ある理由で(これはまた別に書く予定)で決心が付かなかったらしい。

それでも痛みがかなり出てきたので相談があり、私も35歳から10年以上カヌーをやっていたのでパドリングの事がある程度判ると返答したら、安心したようで来てくれた。

本人は右肩の事を気にしていたが、実は問題が深刻だったのは左。
右は上腕二頭筋長頭腱に走っている横靭帯と肩甲上腕関節の靭帯が弛んでいただけ。
まあ、これだけでも確かに深刻か(^_^;)

横靭帯が弛んでいると、上腕二頭筋も大胸筋もまともに働かない。
それは筋力が弱いのではなく、靭帯が弛んでいる為に筋肉が正しく作用してくれない為に起こる。

最近横靭帯は5X5cm のテープ1枚で対応している。
シュッと貼って、もう一度筋機能をチェックすると既にもう機能は回復している。

その程度のテーピングだから貼るのは一瞬。
後で彼が、「本当に1秒で変わるもんなんですね!」と言ってくれた。

整形外科のドクターの診立てと異なりますが、私は彼が競技を続けて(それも大学トップクラスのレベルで)も大丈夫だと思います。

女性の多い、「仰向けで寝ていると尾骨の辺りが痛い」症状

うちに通っておられる女性の多くが、「仰向けで寝ていると尾骨の辺りが圧迫されて痛い」と言われる。
だから横向きでエビになったりして寝られたりするようだ。

寝相は人それぞれなので、熟睡できればどんな格好で寝ても良いのだろうが、どこか痛いのでそれを避ける為にそうなるのなら問題だろう。
もちろん仰向けで寝ていても、寝返り一つ打たずに長時間寝ていると血行不良で寝違いを起こしたりするので、そこそこ寝返りは必要だと感じる。

さて、この症状だが経験的には男の人からはあまり聞かない。
その差は?と考えた際に思い浮かぶのは、「子宮」。

人によっては、子宮が後傾したりする方もおられるし、子宮内膜症等で子宮自体が少し腫れていたりもする。
そうすると後ろにある仙骨を押してしまうのかも知れない。

画像の女性もまさにそのパターン。
この方は子宮を摘出されているが、元々子宮があった場所には腸が下りてきているようになるらしい。

仰向けに寝ると、子宮のある処の状態次第で下にある仙骨や尾骨を必要以上に圧迫するので痛いのではないかと思われる。

そこで、下腹部にクロコテープというテクニックで下腹部を持ち上げ、下腹部(世紀・泌尿器)を神経支配している仙椎3番が出ている個所にジェルフィッシュテープを貼る。

そうすると、ほとんどの方が仰向けに寝ても先ほどまでの尾骨の痛みを感じなくなった。

医学的に正解なのかどうかは判らないが、臨床的には「アリ」だと思います。

*ちなみに、この女性は左仙椎2番からの神経出口が詰まっていたので、それも貼っています。
 また、左の方にマーキングしてあるのが元々痛いと言っておられた箇所です。

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1ヶ月ほど胃の調子が悪い女性に筋膜テープ

一昨年夏に顎関節症でお越しになり、今は月に一度のペースで全身のメンテナンスに来られている30代の女性。

年末に親戚の不幸で四国に行った際に出された食事が合わなかった(揚げ物が多かった)せいか、それ以来胃の具合が悪いので明日胃カメラの検査を受けられると言われていた。

腹部を触診してみると、幽門(胃の出口)はそうでもないのだが噴門(胃の入口)は皮膚・筋膜の動きが良くない。
健康な腹部は皮膚・筋膜が時計回りに動いているのだが、この方の噴門周辺は反時計回りになっていた。

先に私の手で噴門周りの皮膚・筋膜を時計回りに誘導してみる。
それで楽になるかどうかチェックしてみると、やはり楽だとの事。

そして、画像のように時計回りになるように筋膜コレクションテープを貼った。

もちろん、私は胃の中の事までは判らない。
ただ、最初に調子を悪くされてから噴門辺りの浅筋膜の具合が悪くなっているのは間違いない。
症状で言えば、「逆流性食道炎」に近いものだったようだ。

内臓も筋肉で構成されており、筋膜で覆われている。
だから、その筋膜の状態を改善させてあげれば臓器自体の調子も戻る可能性は高い。

施術中、「胃がスッキリしてきた」と言われていた。
胃カメラ検査の結果も良い事を期待している。

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ずっと腰痛に悩まされていた女性に

以前ずっと通われていた60代の女性。

膝が痛いので、久しぶりに今月お越しになって今日は2回目。

膝は後もう少しの状況で、スポーツクラブでスクワットをしても違和感は感じなくなっている模様。

ただ、この方は昔事故で右手の機能を喪失された方で、左手しか使えない生活のせいか長年腰痛に悩まされていた。
初めてお越しになった頃は、部屋に掃除機を掛けるとその後3日間寝込むような状態だった。

通っておられる内に徐々に良くなってはおられたのだが、後もう一つのところで腰の痛み・違和感は確かに残っていた。

自分もこの間の大学生に対するテーピングの事もあり、先に左脊柱起立筋の拘縮しているところ、ここが悪さをしていると判断し EDF テープを貼付してこの箇所の筋膜の流れを良くした。

すると、施術中に身体の向きを変えたりするのが非常に楽になった、と。

なかなか診立ては難しいが、長年結構な腰痛に悩まされている方は、どこか皮膚・筋膜の流れが滞っている個所がある事が多い。

先にそれを見つけ出し弛めてあげると、他の筋機能も正常化する可能性が高いので、結果的にそんなにテープを貼らなくても効果が出やすい。

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「第1回 一般市民向けセミナー」の詳細について

テーマは『首』です。

パソコン主体でデスクワークをされている方はもちろん、スマホ等の普及により以前よりも首の痛み・ハリ・不快感をお持ちの方は非常に多くおられます。

そして、そういう首の症状を放置しておけば、手や腕の痺れや頭痛を引き起こす可能性が非常に高いのです。

そういう訳で、第1回セミナーのテーマをこれに選びました。

具体的には、下の画像のようなπ(パイ)テープというキネシオテープを丸くカットしたものを、傷めている筋肉の走行に合わせて貼る事によって症状の改善させていく事を学んでいただきます。

何故、πテープなのか?
実際キネシオテーピング協会のテキスト(自分も基礎講座などではこの方法を教えます)や加瀬会長の本とかでは、筋肉の走行に合わせてラインで貼っていくやり方が紹介されています。

ただ、首をラインで貼るのは実際にはかなり難しい問題があります。
首の皮膚というのは他の部位に比べても非常に伸びます。
首にラインでテーピングするには、該当する筋肉をストレッチポジションにし、かつ皮膚の遊びを完全に取り除く必要があります。
これができないと、貼っても非常に違和感が残ります。
筋力の弱い女性などは逆にしんどくなってしまう可能性もあります。

また、正直キネシオテーピング自体がまだ世間でそれほど認知されていない為に、首等の目立つ場所にラインでテーピングすると学校や職場で目立ってしまい学業や業務に支障をきたす事もあるのです。
これがπテープですと、見た方が勝手にピップエレキバン程度に勘違いされたりするので、「ああ、首が少し辛いんだな」ぐらいで済みます。
残念ながら、キネシオテープをラインで貼ると「そんなに悪いのか!」と言われたりするので、非常に理不尽だなとは思いますが(笑)

こういう次第で、「『首』へπテープを貼る」セミナーをさせていただきます。
私がπテープを用意いたしますので、第1回はテープもハサミもご用意いただく必要はありません。

それと、定員を10名(先着順)とさせていただくのも、単なるテーピングの紹介ではなく、参加された皆様がそれをしっかり自分のものにしていただいておかえりいただく為に、10名程度に限定しないと不可能だからです。

私が、臨床体験で得た判りやすい診立て方や貼り方を、皆様に包み隠さずお教えさせていただきます。

日時は、2月5日(木) 20時~22時
場所は、JR長岡駅横の bambio 長岡京市中央生涯学習センター会議室、
参加費は、1,000円です。

お申し込みは、電話/FAX 075-925-5951  Mail : rakusuian@gmail.com まで
*なお、FAX でお申し込みの方は、キネシオテーピング協会サイト内の私の講座情報内で申込用紙をダウンロードできます。
 ダウンロード後に必要事項を記入し送信してください。
 メールでお申し込みの方は、この申込フォームに必要事項を入力して送信していただけます。

皆様のご参加、お待ちしております。

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如何に問題の本質を掴むか・・・

昨年9月から通っている大学生。

顎・首・腰・足首等、様々な問題を抱えている。

元々陸上のジャンパーだったが、高校時代に重い捻挫をして、それを庇っているうちに腰痛が重症化。
大学に入ってから別の競技をしていたが、腰痛の為それも断念。

昨日初めて言ってくれたが、講義時間ずっと座っているのも厳しいらしい。

段々と良くなっているのだが、まだスッキリと全てにおいて改善できていない。

写真のように各種テーピングをしていくうちに、本人もアピールしていたが右腰の(マーキング跡がある)部分のシコリが非常に強いのが判明。

これは脊柱起立筋が拘縮したものと思われる。
ただ、普通に脊柱起立筋のテストをしても陰性になる。
が、左右に動かすとこのシコリが邪魔をして周りの筋機能にまで影響を与えている模様。
そして、脊柱起立筋は非常に大事で立っていても座っていても常に作用している。
自分も一昨年脊柱起立筋を傷めてかなり苦しんだ経験があるので、その痛さは多少とも判る。

だから、いろんな筋肉が不具合を起こし、首もスッキリいかず顎周辺が痛むのではないかと思われる。
やっと辿り着いた彼の問題の本質。

問題の箇所にEDFテープを貼ると、非常に楽になった。
時間がかなり掛かり終電がなくなったので車で送ってあげたが、調子が悪いと電車で少し座っていてもシンドイらしいのだが、このテーピングのお蔭か30分近く座っていても大丈夫だった。

先にこのテープを貼っていたら、ここまで貼らなくても良かったのかも知れない。

自分の未熟さを痛感。

彼も腰がスッカリ良くなったらまた陸上競技をしてみたいらしい。
そうなれるよう、こちらも全力で彼をサポートしていく。

その為にも戒めに写真もアップしておきます。
偉そうにセミナーをしている時に、「たくさん貼るのは下手な証拠」と言っていたので・・・反省します。

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テープを貼っているから重症とは限らない、自分の身体と対話できている証拠です!

先日滋賀県立体育館で行われた、マシンローイング近畿大会へ仲間3人と共にテーピングサービスに。

大会自体も前回までの東レ体育館に比べ大きくなったし、主管されている瀬田漕艇クラブさんが単なる記録会ではなく見られている方も楽しめるようにと、様々な趣向をこらした一大イベントになっていた。

そういう中でかなりの数の選手や一般の方がブースに来て下さった。
今回で5回目だったが、年々テーピング希望者の方が増えているように感じる。

最初の頃は勧めても、「別に痛いところありません」と言われる事が多かった。
それが毎年のように行かせてもらっているので、流石にそう言われる事はなくなってきた。

まだまだテーピングをしていると、「そんなに悪いのか?」と思われる風潮がある。
テレビでスポーツの試合を観ていると、やはり実況アナウンサーや解説者がそう言っているのを耳にする。

現に自分も少し違和感がある箇所に即テーピングするようにしている。
仕事柄前腕に貼る事が多いのだが、たまに献血に行ったりすると日赤の看護師さんに「大丈夫ですか?」と尋ねられたりする。
以前は「こういう仕事をしている」と言って納得してもらっていたが、最近は邪魔くさくなってきたので放置プレイ(笑)しているが・・・

しかし、実際のところどんなトップアスリートの人でもどこも不満な個所がないかといえば、そんな事は決してない。
また、より高みを目指す人にとって自分の身体としっかり対話して、「ここがこう、あそこがこう」という風に感じる事ができなければ上のステージに上がっていくのは困難だろう。
単にスキルの問題なのか、そのスキルを会得するのに身体のどこかの機能が劣っているのか、そういう事を感じなければいけないと思う。
そして、自分の調子が良ければ良いほど、逆に自分の身体機能をチェックしやすい。
そこでテーピングして更に自分のコンディションを整えていく。
それが一番理想的な形なのだろう。

これからは、キネシオテーピングしている選手を見たら、「痛そう」ではなく、「ああいう風に貼って自分の身体と会話している偉い選手だ」ぐらいに思ってもらえる風潮を作り出していきたい。
その為にも微力ではあるが、力を尽くしていきたい。

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本当に首へのπ(パイ)テープは便利です

昨日来られた常連の女性。

今回はかなり右首の張りが強く、そのせいか頭痛もあった模様。
特に胸鎖乳突筋の張りが強かったので、その奥にある頸動脈が圧迫され頭部への血流が少し疎外されていたのでは、と思われる。

最近首へのテーピングはπテープがほとんど。
ラインで貼ると、少しでも聴力が発生すると凄く不快感が出、また筋力の弱い女性などはダルくなってしまう事もありがち。
また、今は寒い時期なので服で首が隠れる事も多いが、特にお勤めの方などはテープが目立ってしまい支障が出る事もあるそうだ。

その点、πテープは貼っていても「ピップエレキバン」とかと錯覚させるので、「あー、首がしんどいんだな」ぐらいの認識みたいだ。
これが何故キネシオをラインで貼ると、「そんなに痛いのか?」と思われるのだから、こちらから思うと大変不思議だ(笑)

この方には、右の胸鎖乳突筋・後斜角筋・中斜角筋とπテープを貼り楽になられた。

本当に首へのπテープは重宝します。
だから、2月の「一般市民向けテーピングセミナー」の1回目は『首へのπテープ』をする。
ハッキリ言って、初心者の方が首へラインでテーピングするのは張力の問題で止めておいた方が無難だと感じる。

もちろん、πテープでもきっちりポイントに貼らないと効果が出ないが、よしんばポイントを間違えても効果が出ないだけで済む。
しかし、首へ張力を掛けてラインで貼ると、先ほども書いたが逆効果になってしまう恐れもある。

できるだけ多くの方に首へのπテープを覚えていただきたいと願う。

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「後ろに手を回すと肩が痛い」

数か月前に左肩を傷めて、じっとしていても痛い状態だった40代男性。

最初は肩の靭帯が結構弛んでいたが、それもキネシオテーピングで改善してこられている。

今回来院された際に、ちょうど画像のように後ろに腕を回すと少し肩に痛みが出ると言われた。

チェックをすると、原因は後ろではなく前、小胸筋と烏口腕筋の状態が悪かった。
小胸筋は肩を前に突き出す筋肉、烏口腕筋は上腕を上に挙げる筋肉、これらの筋肉が弛まないので可動域制限が起こり上腕三頭筋周辺に痛みが走ったものと思われる。

画像のように小胸筋と烏口腕筋にテープを貼ると、後ろに腕を回しても痛みは出なくなった。

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拮抗筋からアプローチすると効果的な場合も

剣道をやっている高校生、右手首の尺骨側が痛い。
剣道ではこういう痛みはスポーツ障害として一般的なのかも知れない。

確かに尺骨側の尺側手根屈筋や尺側手根伸筋の状態も良くないのだが、まだ一つ結果が物足りない・・・

すこし調べてみると、腕橈骨筋の機能低下で尺骨側の痛みが出ると書いてあった。

腕橈骨筋は橈骨側にあり手首を撓屈させる筋肉。
しかし、丁度尺屈させる筋肉と拮抗関係にあるので可能性は高い。

腕橈骨筋のテストをすると確かに機能が低下している。
蛇足だが、腕橈骨筋には肘関節の屈曲を補助する、つまり上腕二頭筋のサポートをする、という機能もある。
そういう訳で上腕二頭筋のテストもしてみたが、確かに反応が悪かった。

そこで、腕橈骨筋テープを貼付。
手首の尺骨側の痛みが結構軽減し、おまけに上腕二頭筋の反応も良くなった。

大元の原因を少し探せたようで、ホッとしている。
確かに剣道の動きでは腕橈骨筋はオーバーストレッチしがちであるようだ。

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