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楽水庵ブログ 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2017年8月

「キャッチ前は丹田に息を入れるように」

こんにちは、楽水庵です。

今日(8月31日)からボートのインカレが始まりましたね。
私も明日東京で仕事をして、明後日土曜日に観に行く予定でいます。
自分の関わった選手達がどこまで残ってくれるか楽しみにしています。

さて、春から来ている学生ですが、彼もインカレと同時開催されるオクスフォード盾レガッタに出漕します。
冬に腰椎椎間板ヘルニアを発症して漕ぐのがままならぬ状況で来ましたが、何とか戸田で学生ボート生活を終える事ができそうです。
やはり、選手で入部したからには戸田で学生選手生活を終えてほしいと思うのが私の気持ちです。

この彼ですが、この前に来た時に「キャッチでお腹を締めるようにしている」と言っていたので、それは違うとアドバイスしました。
このお腹を締めるというのは、つまり腹直筋を収縮させる事なのですが、これをしてしまうとキャッチからドライブ前半でボディを後ろに「跳ばす」動きにブレーキを掛けてしまいます。
車で言えば「サイドブレーキを掛けながらアクセルを踏む」状態です。

効率も悪いし、後ろ側の筋肉にその分負担が掛かるので故障もしやすくなってしまいます。

では、どうすれば良いかというと、キャッチからドライブ前半に掛けては「丹田」、つまりへそ下に「息を入れる」というか「ふぁっ」とした感じで圧を掛けておくだけです。
胸を張って頭も起こしておく、そうでない(胸を張らず頭も下がっている)とその時に必要ない、却って邪魔になる腹直筋が入ってしまうからです。

腹直筋はドライブ後半からフィニッシュに掛けて使います。
今度こそ後ろに跳んだボディに「ブレーキを掛ける」必要があるからです。

図にしてみればこんな感じでしょうか。

20170831catchgazou.jpg

そういうアドバイスをした後にエルゴを引いてもらうと、キャッチからドライブ前半が本当にスッと軽く引けるようになってくれました。

komatsu.jpg

6月のレースで彼がシングルスカルを漕いでいる時に「フィニッシュは雰囲気があるがキャッチがもう一つ」と感じましたが、おそらくこういう意識の差もあったのかも知れません。

とにかく、学生最後のレースですので思いっ切り漕いでほしいですね。

楽水庵

仙腸関節炎の際にはストレッチングは控えてください!

こんにちは、楽水庵です。

先週久しぶりに来た女子高生です。
整形で診てもらったら「仙腸関節炎」と言われたとの事でした。

確かに仙腸関節も詰まっていたのですが、股関節周り、特に大殿筋等の機能も低下していたのでその辺りも含めて全身の調整をしました。
痛みもかなり軽減したようでした。

1週間ほど経った昨日来院したのですが、また痛みが出てきたとの事。
もちろん、まだやらなければいけない処もあったのでしょうが、どうも話を聞いていたら仙腸関節を緩めるストレッチングを毎日していました。

確かに違和感があったら仙腸関節のストレッチングをしてスッキリしたい気持ちは判ります。
しかし、是非とも我慢してほしいですね。

というのも、仙腸関節は詰まっていますが、仙腸関節の下部にある仙結節靭帯などは逆に弛んでいるからです。
この高校生も仙結節靭帯をチェックしてみたら、やはり状態が良くありませんでした。

表現的に適切かどうか判りませんが、靭帯は弛むと触ると「コリコリ」した感じで一定方向に動かすと物凄く痛く感じます。
足関節の靭帯など他の部位の靭帯もそういう感じです。

それと「仙腸関節」と言いますが、実際には靭帯に囲まれているもので、それこそ『靭帯』と考えても良いぐらいのものです。
ですから、「仙腸関節炎」とは「仙腸関節の捻挫」である事が結構あります。

仙腸関節の痛みは周りの筋肉のバランスや仙骨の動きを整えながら解消していく必要があります。
ただ、単にストレッチングをすれば解消するような軽いものだったら良いのですが、ある程度症状が重い場合は更に悪化させる可能性があります。
特に靭帯を更に弛める結果になる事があります。
そうすると、痛みがいつまでも残ってしまいます。

ほとんどの仙腸関節の痛みは、原因をしっかりチェックすると症状は改善できます。
ただ、何度も書きますが焦ってストレッチングをしているといつまで経っても痛みが残ってしまうでしょう。

楽水庵




ちょうどテニス等のサービスの動きをした際の前腕の痛み

こんにちは、楽水庵です。

テニスの錦織選手が「右尺側手根伸筋腱部分断裂」という事で今年一杯試合に出られないようです。
しかし、本当にこの症状はそこだけの問題なのでしょうか?

錦織選手は以前から右手首の痛みを訴えていました。
おそらくこの尺側手根伸筋辺りの痛みだったのでしょう。
そして、トレーナーや医師はこの周辺の検査及びチェックしかしていないと思われます。

しかし、本当の原因は違うと思います。
私のブログで結構首、特に斜角筋の機能低下が別の部位の様々な痛みを引き起こしているのを書いておりますが、今回の故障もおそらくそうでしょう。

前腕尺側、つまり小指側の不調に物凄く関わりのあるのが「後斜角筋」と呼ばれる頚部の後方にある筋肉です。
後斜角筋の機能が低下すると、その傍を走っているC8神経が圧迫されます。
C8神経は小指の運動を司っているので、ここをやられると小指に力が入りにくい状態になります。
筋膜的な繋がりもあるのかも知れませんが、私は神経の走行の問題と思っています。
小指に力が入らない事、それに加えて尺側の不調も起こる事があります。

昨日来られた60代男性のケースです。
前回もそうだったのですが、施術の最後の方で大胸筋のストレングエクササイズをやっている時に前腕尺側に痛みが出ました。
前腕自体のストレングエクササイズ及びリリースの時には痛みは出ません。
しかし、大胸筋、その中でも胸肋部という外側部のそれをすると痛みが出ます。

前回の時は上腕三頭筋や円回内筋でなんとかその場の痛みを解消したのですが、これは今から思えば本当に対処療法だったのでしょうね。

胸肋部のストレングエクササイズは肘を伸ばした状態で腕を身体の前に肩と水平の高さにして、その上で腕を内旋して下ろした時に抵抗を加えながらやります。
テニスをやっている方ならお判りでしょうが、ちょうどサービスをした時の腕の動きと一緒です。
そして、何度も書きますが前腕部自体の問題はほとんどありません。
しかし、この動作をすると痛みが出ます。

何でだろう?と思いながら何度か動作をやってもらいました。
その中で少し頭を下げた状態でこの動きをやった時だけ痛みが出るのが判りました。
頭を下げないでやった時は痛みが出ません。

という事は、後斜角筋の可能性が出てきました。
後斜角筋は頭を前に下げた状態で働くからです。
最初のチェックの時は問題がなかったのでテーピングはしませんでしたが、確かに後斜角筋の筋膜を誘導して先ほどの動き、頭を下げた状態で大胸筋胸肋部のストレングスエクササイズを。
そうすると痛みは消えたのでテーピングして再度チェック、問題なし。


まあ、結果良ければなんですが、尺側の痛みが出ている方はなにがしか後斜角筋に問題がある事が多いと見受けられます。
最初の話に戻りますが、錦織選手が最初に手首が痛いと訴えていた頃から果たしてこういう箇所のチェックをしていたかどうか、甚だ疑問ですね。

首及び肩甲骨のチェックは物凄く重要です。


楽水庵




 


案外多い「反り腰」、仰向けで寝れない方は特に注意!

こんにちは、楽水庵です。

最近中学生が結構来ていますが、彼らのほとんどが程度の差こそあれ所謂「反り腰」になっています。
聞いてみると、やはり仰向けで寝にくいようです。
中学生でなくても高校生・大学生・一般の方でも多いですね。

別に寝相の事をヤイヤイ言うつもりはありません。
人によって寝入りやすいポジションは様々でしょうから。
ただ、横向きやうつ伏せで寝ている場合は、仰向けで寝ているよりも首に負担が掛かるリスクが高い。
その為に首だけでなく全身のバランスが乱れてしまう事がかなりあります。
私の最近の施術はまず首のバランスを整える事から始めますが、その際によく「仰向けで寝られる?」と尋ねます。
そうすると、大抵の答えが「仰向けで寝ていると腰と床(マットレス)が離れていて、痛いまではいかなくても何となくイヤ」だから横向き・うつ伏せで寝ているとの事なのです。

問題は「仰向けに何故なれないのか?」なのです。
この反り腰の症状がなぜ起こるか、これを突き止めなければ仰向けで寝られません。

私も以前「反り腰」の症状は大腰筋等の股関節を屈曲させる筋肉の拘縮と捉えていました。
しかし、そういうアプローチがあまり効果を出せなかったのも事実です。

ある時、「これは腹筋(特に腹直筋)の機能低下によって起こっているのではないか?」と感じて、そういう方達に腹筋運動をやってもらいました。
そうすると、そういった方達の腹筋運動(上体起こし)は腹直筋が収縮して起き上がるのではなく、先ずお尻の筋肉を働かせ、その反動で腹筋を働かせています。
ですから、腹筋運動であるにも関わらず実はお尻の運動になっているのです。
ここからして身体のバランスが崩れています。
素直に腹直筋が入らないのです。

では、腹直筋が何故入らないのか?という問題ですが、神経的なものというのが私の実感です。
仙椎2-3番間が詰まる事により恥骨周辺の皮膚の動きが悪くなり、感覚が鈍ります。
恥骨には腹直筋や外腹斜筋等が繋がっていて、その辺りの皮膚感覚が鈍いという事はその内部にある組織にも影響を与えるのです。
その為に上に挙げた筋肉が働きにくくなります。

それでは、何故仙椎2-3番間の椎間板が詰まるのか?というと、
これは思春期の頃に仙骨(癒合するまでは唯の仙椎)が完全に癒合される前に何がしかのストレスが掛かって詰まっているのでは?というのが私の持論です。
でなければ、これだけここが詰まっている人が多いという事が説明できないと思います。

そして、ここの詰りをテーピングで解消し腹筋運動をしてもらうと、皆さんちゃんと腹直筋主働のしっかりした腹筋運動ができます。
仰向けになっても、テーピング前にあった腰とベッドの隙間がなくなり仰向けが楽になられます。

アスリートの場合、何かにつけ痛くなったら「スポーツ障害」という事になってしまいます。
しかし、それ以前に「反り腰」で仰向けになれず、その為に横向けやうつ伏せで寝ている為に首のバランスが崩れる事から起こる事も多々あると私は確信します。

そういう訳で首はもちろんの事、反り腰でないかどうかも最初のチェックポイントになっています。

楽水庵












急な痛みに対する食事等の注意、自分のギックリ腰から体感

こんにちは、楽水庵です。

何とか無事に遠征から戻ってこれました。
特に宮城県は行っている間涼しかったので、帰ってきてこの酷暑にヘコタレています(^_^;)

遠征の事もまだまだ書きたいのですが、今回はその直前に出来事。

ちょうど遠征に出る1週間前に琵琶湖へ出張に行って、足首の痛みのある女子選手に対し悪戦苦闘していた時です。
あまり一心不乱に長時間やっていたせいでしょうか、その直後から腰に「ズシン」と来ました(T_T)

「やばっ!」と帰って直ぐにセミナーがあり、弟子の一人に「長年やってきたラーメン屋の親父みたいな背中になっている」と言われましたっけ。。。
その彼に貼ってもらいましたが、まだまだ本調子には程遠い・・・
なかなか自分のきつい痛みには的確な判断ができないし、貼り方もアバウトになりますからね。

幸いな事に仰向けで寝たり起き上がったりするのは大丈夫でしたが、洗面や椅子から立ち上がった直後は結構痛かった。
ちょうど4年前にやった時も最初はこんな感じでした。
ただ、当時は「早く良くならなければ」という焦りから痛くても跳躍やウォーキングの運動を無理にやってしまって拗らせました。
完全に脊柱起立筋を傷めました(T_T)
本当に回復するのに3ヶ月ぐらい掛かりましたっけ。

今回は遠征を控えていてもちろん焦りもありましたが、「少しずつ良くしていこう」と開き直りました。

それと、前回は徹底できずにいた事がありました。
腰に響くような運動を控えるのも当然ですが、もう一つ「食事」です。
(それとは別に「入浴せずにシャワーで済ませる」というのがありますが、幸い《?》な事に拙宅はシャワーのみなので・・・)

「痛みの急性期には乳製品・小麦粉・獣肉を避ける」、これをできるだけ実践しました。
これらの食品は『身体を作る』、言ってみれば『血を濃くする』ものでしょう。
だから、急性の痛みの場合血を濃くする食品を摂ると、なかなか痛みが引きません。

タイミングが良いというか、ちょうど通信販売でフリーズドライの雑炊を注文していたこともあり、雑炊を中心にして普通の食事でも鯖(缶詰の場合も)とうの青魚や野菜中心にしました。

すると、腰の違和感や少し体を動かした時に響くのはあったものの、痛みの感覚が「薄く」なっていきました。
逆に1日だけ肉を食べレッグマジックで腰を回すような運動をした日がありましたが、その後やはり痛くなりました。
やっぱり急性期では避けるべきだったと反省しています。

そんなこんなで遠征初日福井県美浜へ行った時も腰に問題は起こらず、ちょっとした違和感が残っていましたがお連れさんにテーピングしてもらってほぼ完璧になりました。

お蔭で、福井~福島喜多方~宮城登米~東京という8日間2,300㎞走破というハードな遠征を無事こなす事ができました。

大学のボート部のように合宿生活を送っていると、急性の痛みが出ても他の学生達と同じ食事を摂ってしまいますが、急性の痛みがある場合は考えるべきでしょうね。

楽水庵


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