楽水庵ブログ

軟部損傷にRICEは有効か?

応急処置に RICEという原則があります。

R=rest 休ませる・寛がせる、窮屈な服なら弛めてあげる、
I=ice   患部を冷やす、
C=compression 患部を圧迫する・固定する、
E=elevatoin 患部を心臓より高い位置に挙げる、これによって血液の戻りとかを促す、

の4つです。

確かに、出血・骨折・脱臼とかの場合はこの原則は有効ですが、所謂スポーツ障害に多い捻挫・打ち身・肉離れ・野球肘や肩、シンスプリントやオスグッド、それに一般によく起こるぎっくり腰や寝違いにこの4つの原則を当てはめると、却って逆効果になってしまうケースが多々あります。

例えば、打ち身や内出血の場合にアスレチックテープなどで固めてしまうと体液(血液・リンパ液)の還流が阻害され、却って内出血が酷くなったりする事があります。
肉離れをアスレチックテープで固めてしまい、症状が余計に悪化した高校生もいました。

そういう場合は、キネシオテープを適切に貼り、皮膚を受けせる事によって隙間を作って、その隙間に体液を流すような事をする方が得策です。
靭帯の部分断裂などもキネシオテープの特性(縦には伸びるが、横には伸びない)を上手く利用すれば状態はかなり改善します。
靭帯自身は痛みを感じません。ただ、靭帯が弛みきってしまうと周りの筋肉がシッカリ機能しなくなるので、そのギャップで痛みを感じてしまうのです。

また、elevation もキネシオテーピングを選択した場合必要ありません。
キネシオテーピングに精通している施術者は、どうすれば体液の還流がより促されるかを考えてテーピングしますし、また講習でもそれを教えます。

ですから、軟部損傷の場合は、R と I は大事だと考えますが、C と E は必要ありません。
ハッキリ言ってしまうと、R はやめた方が賢明です。

逆に、浮かす( F=float) の方が回復を促してくれます。

もちろん、RICE は上記の通り、必要な場合もあります。

ただ、大抵の軟部損傷の場合は、RIF ではないかと私は考えます。

時折スポーツトレーナーの方々のテーピングを見掛ける事がありますが、折角キネシオテープを使用していてもそのキネシオテープの特性を理解していないが為にアスレチックテープと同じ貼り方をして、結局意味のないテーピングをされている方が多いです。

非常にモッタイナイ話です。
アスレチックテープとキネシオテープは全く別物で、キネシオテープを使う場合は RIF の発想で貼ってもらいたい、そうすればもっと活躍できるアスリートが出てくると実感しています。

蛇足ですが、起床した時の軽い寝違いなんかでしたら、R と I だけでも結構効果がありますよ。
昔、この仕事をするずっと前に寝違いを入浴したりストレッチングでこじらせた自分の体験からです。
氷水で冷やし、バイオフリーズなんかを塗っておけば多少の寝違いなんかは直ぐに良くなります。



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