楽水庵ブログ

本当に急性か?「寝違い」、ギックリ腰との類似点

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

ここ最近お越しになられる方のほとんどに、症状の大小に関わらず「寝違い」の症状が見られました。
ハッキリ「寝違い」でお越しになられた方もおられます。
自覚はないものの、チェックをしていたらやはり兆候が出ている方も多く見受けられます。

「寝違い」に一番関わっているのは、「肩甲挙筋」という肩甲骨を引き上げる筋肉です。
この筋肉は肩甲骨の内側から頚椎1番に向かって頚部の後ろを走っています。
ですので、寝違いの症状が出ている場合に真っ先にアプローチするのはこの肩甲挙筋です。

ただ、だからと言っていきなり肩甲挙筋を皆さん傷められたとは思えません。
傷めるには傷めるだけの理由があります。

そして、寝違いは皆さん「急に来た!」と思われていますが、そうではないと私は思っています。
少しずつ首周りや肩周りのバランスが崩れてきて、この肩甲挙筋にストレスが掛かってきていると思われるのです。
また、首周りや肩周りは仙腸関節を含む腰との関わりもあります。
肩や首だけが良くない人などおられません、そういう方は自覚症状の有る無しに関わらず腰の状態も良くないのです。

特にこの時期蒸し暑い日があったかと思うと、急に肌寒い日があったりと身体にはかなりストレスが溜まっています。
そのストレスがギリギリ持ち応えていた首に「最後の一撃」をしたものが所謂「寝違い」ではないでしょうか?
そういう意味では、「ギックリ腰」と症状の出方は同じですね。
幸い私自身はギックリ腰や寝違いを最近起こしていませんが、思い返せば3月・7月・11月と寒暖の差が大きい時期に起こしています。

ですので、寝違いやギックリ腰はギリギリ保っていたバランスが寒暖差でもう堪えきれなくなって起こしたものだと解釈しています。
急に来るものではありません。

気付かなくても、その原因は少しずつ身体に蓄積されていっています。


さて、対応としては肩甲挙筋へのアプローチは勿論、首・肩・腰のバランスを整えていくのが王道です。

ただ、そうはいっても急に痛みが出てそういう知識がない時は辛いですよね。
その時に絶対に避けてもらいたいのが、「お風呂」と「ストレッチ」です。
この2つをやって昔私は非常に痛い目に遭いました。

まだ前職で日曜日にテニススクールに通っていた頃、日曜の起きてみると首が痛い。
テニスに行かなければいけないので、慌てて風呂に入ってストレッチをしました。

すると、痛みが増幅し1週間ほど首を反らす度に痛みに悩まされました。

何故、入浴とストレッチがいけないのか?
急性の痛みに関しては、痛みが出ている部分にだけ血流を増やし組織の修復を図る必要があります。
この場合温めても冷やしても、どちらでも構わないと最近の学説では唱えています。

ただ、温める場合でもあくまで「患部だけ」です。
入浴すると全身の血行が良くなってしまうので駄目なのです。


ストレッチも同様の理由です。
本当は急性の痛みが出ている場合は、よほどでない限り(特に激しい)運動はしない方が良いのです。
野生の動物が怪我をした時、ジッとしているでしょう?
彼らは本能的にそれを知っているのです。
我々はその本能が薄れてきているのでしょう。

ですから、「あ、やったな」と感じたら氷やアイスノンで痛い処を5分ぐらいジッと押さえている方が痛みは軽減します。
最近常に首のバランスには気を付けてテーピングしてますので寝違いにはなってませんが、以前「やったな」と感じた時にそうしてアイスノンで首を押さえていたら、感覚的には痛みが半分ぐらいになりました。

次に食事に気を付けてください。
できれば刺激物を避けて(もちろんお酒も)、かつ量を減らす方が得策です。
量を減らすのは、消化の方に血流を持っていかれない為です。
また野生の動物を例に出しますが、本当に何も食べずにじっとしてますよね。
あれが本当に急性期には大事なのでしょう。

ついつい、日頃の忙しさの為に「直ぐ何とかしなければ」と考え、いろんなものに手を出してしまいます。
もう少し私たち自身の「動物としての本能」:に従って行動するべきでしょう。

*あくまで個人の感想です。
*効果には個人差があります。
 
楽水庵

過去の記事

全て見る