楽水庵ブログ

ギックリは「突然」来るのか?

こんにちは、楽水庵です。

この間昨年12月にギックリ腰をされて以来腰痛に悩まされている女性の施術をしている際に、タイトルの言葉を問いかけました。
果たしてギックリ腰は本当に「突然」来るのか?

この場合、外的要因(ぶつかる等)は除外します。
私自身何度もギックリ腰をやって、痛い思いをかなりしました。
腰痛で当院にお越しになる皆さんの気持ちもよく判っているつもりです。
「椅子から立ち上がった際・車から下りた際にメチャクチャ痛い」、「仰向けで寝られないし、起きる時に一度横を向いてからゆっくり動かないと痛くて堪らない」みたいな体験も結構あります。
特に4年前秋にやったやつは強烈で、結局本格的に良くなるのに3ヶ月ほど掛かりましたね。

しかし、そのどれもが本当に「突然」やってきたかというと、トレーニングで凄く無理をした時(これはどちらかといえば外的要因になりますね)以外では、予兆みたいなものが前日とかにありました。
「ちょっと変だな」と思って、それが消え「大丈夫かな」と安心したらその後「ドッカーン」と来る、というパターンが多いですね。
一度違和感が消えるのは、本当に「嵐の前の静けさ」みたいなものでしょう。

現在私は筋膜や神経の繋がりで身体を診ているので、腰の症状が良くない方の本当の原因が結構肩や首にあるのを多く見ています。
特に首と腰は互いに影響しあっており、「腰を良くするには首を、首を良くするには腰も」良くしなければ本当の意味での回復はないと感じています。

今から思うと、数年おきにギックリ腰をしていた頃の私は首のバランスが結構悪かったのでしょう。
それが臨床を重ね、お越しになる方の首を改善する事がちゃんとできるようになると同時に自分の首の状態も判るようになってきました。
私は頚椎5-6番間に詰りがあり、それをジンクパターンで呼応している胸椎12番-腰椎1番間へのアプローチで減少させています。
そうする事によって、腰だけでなく首も楽になってきています。

もちろん、これから絶対にギックリをしない保証はありませんが、リスクは結構減っていると思います。
それが、以前の私と同じように何度もギックリ腰をされる方は、腰の痛みはその時にとれても全体、特に首のバランスが整わないままなのでしばらくするとまた起こすのです。

ですから、ギックリ腰を含めた腰痛の方で首や肩に問題が全くないという事はありません。
主訴が無くても、それは「本人が感じていない」だけなのです。

この連鎖を断ち切るには、やはり一度身体のバランスを整え『ニュートラルにリセット』する必要があります。

そして、本当に突然来るギックリ腰は少なく、大体が何か前兆があるのです。
それを感じられるかどうかが必要になってきます。
定期的にチェックと調整が必要でしょう。

私は普段ハードコンタクトレンズを装用していて、最近は小まめに3ヶ月ごとに検診に行っています。
もう歳なので眼のトラブルがないか診てもらう為です。
近視ですが、近視でも老眼になります。
40歳を過ぎた辺りから向こうが老眼を気にして、検診の度に「カナ文字表」を渡してどこまで小さな文字が手元で読めるか確認していましたね。
最初の頃は矯正後に一般視力が1.5で手元視力も1.5あり、スタッフの若い人が「私よりも手元が見えてますね」と言ってくれていました。
それが50歳になっていくうちに段々と近くが見え辛くなってきたのを実感しています。
私の同級生で40歳そこそこで結構な老眼になっている人もいましたが、たいてい「急に来た」と言っていましたが、そんな訳はありません。
そういった人はほとんどが視力が良いので眼科とかに行く必要がなく、視力を図るのは健康診断か免許書の更新時ぐらいで、それも一般視力のみで手元視力を測る事はありません。
ちょっとずつ手元視力が落ちているのに気付かなかっただけなのです。
ゆっくり下り坂を転げていてある時点で加速が付き初めて実感するのでしょう。
なかなか「定点」がないと実感できないのも事実です。

首や腰もこれとまったく同様の事が言えます。
やはり定点を作っておく必要があるでしょう。
そうすれば自身の状態を確認できるし、『ニュートラルにリセット』しやすいと思います。

楽水庵



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