楽水庵ブログ

「歩く」を軽視する者は「歩く」に泣く

「1年を笑う者は1円に泣く」と言われます。
自分などには非常に耳の痛い言葉です。
これが体の事になると、ズバリ「歩く」という事になるのだと思います。

「歩く」という動作は普通の人には当たり前すぎて、何か意識して歩いている事は少ないでしょう。
そして、あまりにも軽視しすぎて「ながらスマホ」みたいなふざけた行為をしてしまうと考えられます。
しかし、本気で「歩く」という行為をしていると様々なイメージが湧き上がってくるのです。
逆に「歩く」という動作はこんなに複雑なのかと思い知らされます。
股関節の動き、足趾の使い方、腕の振り方・・・等、感じなければいけない事は非常に沢山あります。
もちろん、走るのも良いですが、実は自分もそうですが歩くという動作を
しっかり体で感じてできていない人は故障しやすい。
あくまで「歩く」延長上に「走る」があるのです。

もちろん、心肺トレーニングとしては「走る」方が「歩く」よりも優れているかも知れませんが、
ストライドの小さな走り方をしている限り股関節はあまり働いていません。
また、いきなりストライドの大きな走りをしてしまうと、それこそ故障してしまいます。
股関節の動かした方とかのイメージをまず掴みたいなら歩いてみるべきです。
それもスマホをやりながらとか、犬の散歩ではなく、真剣に「歩き」に向き合うのです。
毎日10分でも真剣に歩く習慣ができれば、得られるものは大きいと思います。
実際、歳をとって歩けなくなったりすると、
一体今までどうやって歩いていたか判らなくなるようです。
そうならない為にも是非今の間に真剣に歩いてみて、体にしっかりイメージを刷り込ませて下さい。
本当に一生の財産になります。

現在、当院に30代半ばですが腰椎のヘルニアによる麻痺で
最初ほとんど歩けなかった方が通院されています。
かなり歩けるようになっていただいていますが、
その方などに比べると何だかんだ言っても我々は幸せだと思います。
その幸せを噛み締めて、是非真剣に歩いてみて下さい。

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