楽水庵ブログ

最近の下腿部へのアプローチ 「骨間膜テープ」、踵の痛みも軽減

京都市の南西、京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper 楽水庵です。

キネシオテーピングには一応ベーシックな貼り方がありますが、各臨床家がそれぞれより効果的なテーピング法を日夜編み出しており、不肖私もより簡便で効果の出るテーピングを考え出しております。
もちろん、試行錯誤しておりますので中には上手くいかないのもありますが(^_^;)、今回は上手くいったと思います(*^。^*)
それは、下腿部の骨間膜へのテーピングです。

以前四国の指導員の方に教えていただいた、前腕の骨間膜テープからヒントを得ました。
前腕には橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)という2本の骨が走っており、その間の筋膜がかなり凝ってしまいます。
そこで、そこの動きを良くしてやると前腕が楽になります。
下の画像は最近のセミナーで参加者の方に貼ってもらったものです。

2016kagurazaka10.jpg

若干ラインがずれているのもありますが、それでも浅筋膜の流れを調整して貼っているので少しずれていたとしても結構効果が出ます。
もちろん、手首の痛み・腱鞘炎には不十分ですが、これを基礎テープにして調整していけばそういう痛みも軽減できます。

それを下腿部に応用しました。
下腿部も前腕部と同様に、脛骨と腓骨という2本の骨が走っています。
その骨の間の筋膜に基礎テープとしてπテープを貼っています。
本来は、腓腹筋・ひらめ筋・後脛骨筋とかいう筋肉の走行に沿って貼るのがオーソドックスなのですが、やはり前腕同様この骨間膜が一番凝っている、というか疲れています。
πテープで貼るのは、浅筋膜の流れを調整する目的もあるからです。ラインで貼るだけでは、浅筋膜の流れまでは調整できません。

katai_kotsukanmaku.jpg

これだけでも下腿部、特にふくらはぎはかなり楽になりますが、特定の筋機能低下が見られる場合はこれを基礎テープとして何枚か浅筋膜の調整をしつつπテープを貼ってあげれば軽減できます。
ただ、坐骨神経痛等で痛みが出る場合は、腰とかを調整する必要がありますね。

以前何度かブログでも取り上げた踵の痛む女性の例です。
それまでいろんなアプローチを試してみましたが、貼った直後はマシでも2日ほどするとまた痛みが再発し歩く距離が伸びるほど堪らなくなるの繰り返しで困っていました。

シンスプリントの中学生にこのアプローチをやってみたところ、かなりこの基礎テープだけでも痛みが軽減したので、ひょっとしたら踵の痛みにもどうかと思いやってみたところ、その後来られる度に尋ねているのですが痛みはかなり引いた模様です。
踵の痛みというのも、実の処下腿部の筋肉のアンバランス、引いては浅筋膜の乱れが原因の事が多いですから、この手は有効だったのでしょう。

ただし、前腕部と異なり下腿部の骨間膜テープを貼るのは少し難しい。
貼り方自体は簡単なのですが、その方の浅筋膜の流れを把握していないと効果は出ません。
前腕部の浅筋膜の流れは皆さん一緒なのですが、下腿部は異なりますし、同じ人でも左右異なる事がかなりあります。
特に女性は横座りとかされるので左右違う事が多いですね。
それをしっかり把握して貼れば効果テキメンです。

楽水庵











過去の記事

全て見る