楽水庵ブログ

中斜角筋と烏口突起の関係

こんにちは、京都府長岡京市の楽水庵です。

最近またいろんな事に気付かされます。
本当になんやかんやと言っても、本当に身体の事で我々が判っているのはほんの少しで、実際は施術中に「あ、こういうこともあるんや!」と新たな発見の連続です。

首の施術にしても然りです。

以前は、最初に首のテストをして陽性が出ている個所に即テーピング、みたいな感じでやっておりました。
ただそれだと、やはり貼る枚数が増えてしまいます。
それでなくても首周りのテーピングは(今は冬だからそれほどでもありませんが・・・)どうしても目立つもの。
それに悲しいですが、まだまだ日本ではキネシオテーピングなどを貼っていると、「物凄く悪いのか!」と受け止められがちです。
やはり来られる方々は皆さん普通に社会生活を営んでおられますので、周りから奇異の目で見られるのも療法家としては困ります。

それに首が良くないと言っても、それはあくまで結果として現状そうである訳で、原因が別の処にありそこを解決できれば首の動きが良くなるのであるならば、それを最大限利用しない手はありません。

そういう次第で、最近はサラッと首を最初にチェックして、その直後に腰や胸椎のチェック・改善をしていきます。
特に最近は胸椎の多裂筋を重要視しています。
これは今まで案外見過ごしがちでしたが、やはり胸椎は腰と首との中継地点ですので、そこの動きが悪いという事は腰・首どちらにも悪影響を及ぼす可能性が高いのです。

骨盤のアライメント(傾き)調整や仙腸関節・胸椎の動きを改善してから、再度首のチェックをします。
その際には肩関節を含めた上肢のチェックも一緒に行います。
首と腕・手は密接に繋がっているからです。

その中でも、多くの方が傷めている中斜角筋の張りをどうすれば改善できるか、いろいろ試行錯誤しておりました。
もちろん、これは人によって差はありますので、あるやり方がその時点でAさんにあっていたとしても、違う時のAさんやその他の方に嵌る保証はありません。
その時はその時で、また動きをチェックしながら改善できるポイントを探す必要があります。
ある程度セオリーみたいなものは自分でも持っておりますが、危険なのは無理やりそれを当て嵌めようとする事です。
それをしてしまうと、とんでもない結果になってしまう事も考えられます。
あくまでセオリーを想定しつつも、現状に合っていなければ現状に合わす柔軟性が必要でしょう。
人は千差万別なのですから。

さて、多くの方が傷めておられる中斜角筋という首の筋肉です。
これを緩めるのにも、今まで様々な方法を用いてきました。
いきなり「筋肉・筋膜リリース」を掛けていた時期もありました。
ただ、これは結構痛い思いをさせてしまいます。
また、全くほぐれていない状態でリリースを掛けますので、私の指もかなりダメージが強く、毎日と言っていいほど左手の指を攣っていました。

今では、上に書いたように他の部分のマイナス要因を解消してからチェックしていきます。
それに先にリリースではなく、MUST(マッスル・ユニット・ストレングス・トレーニング)という私が開発したエクササイズで首の筋肉を収縮してもらってからリリースを掛けますので、以前に比べると痛みはかなり減りました。

それでもまだマイナス要因が残っていると多少痛みはあります。
その際に動いてもらっている間に「どこが引っ掛かっているか?」探して対処します。
神経の流れも重要視しますが、ここ数日で発見したのが「烏口突起」。
ここを緩めると、中斜角筋もかなりほぐれます。
アクティベータでやさしく刺激するだけでもかなりの効果が出ます。

これからもまだまだ新たな気付きが出てくるでしょう。
そんなものだと思っています。
施術もどんどん変わっていくでしょう、それが来ていただいている方々にとってプラスになるのなら躊躇なくドンドンと変えていきます。
というか、元々どんなだったか忘れてしまっているような(^^ゞ

楽水庵


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