楽水庵ブログ

両広背筋の拘縮と弛緩に対するアプローチ、利き手の問題?

こんにちは、身体の不調に対して筋肉や神経の働きを整えていくアプローチを行っている、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

ギックリ腰の原因でよくあるのが広背筋の不調です。
「腰」という概念では少し違和感があるかとは思いますが、広背筋によるギックリ腰は「ギックリ背中」とで言えば良いのでしょうか(^_^;)

ただ、この広背筋が悪さをすると、ひどい場合箸も持てなくなる事もあります。

さて、その広背筋ですが、これもどうやら利き手によってその方の傷め方は異なるようです。

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上の図のように広背筋は腰から腕の付け根にかけて拡がっています。
起始(筋肉の起点)は腰、停止(筋肉の終点)は腕の付け根です。
主な機能は上肢を内旋させて後方に送る(肩関節の伸展)事です。

キネシオテーピングの世界では、「促通と抑制」という概念があります。
促通とは、弛緩した(もしくは伸ばされ過ぎた)筋肉の収縮力を回復させてあげる、
抑制とは、拘縮した(もしくは過緊張した)筋肉を緩めてあげる、
という考え方でテープの貼る方向が正反対になります。
促通なら、起始から停止へ(広背筋なら腰から腕の付け根へ)、抑制ならその逆です。

広背筋の貼り方は、キネシオのテキストの場合停止から起始へ、つまり抑制の貼り方で紹介されています。
ただ、人によってその逆、促通で貼った方が良い場合も結構あります。

そして、同一人物で左右どちらの広背筋も問題がある場合、その多くが片や抑制、片や促通になっているケースが多いのです。

これは、やはり仕事などで利き手で物を掴む事が多い人などは利き手を前に投げ出す事が多く、その分広背筋が過伸展になる事が多いのだろうと推測されるのです。
更に、それによって反対側の広背筋が利き手側に引っ張られ拘縮してしまうのです。

だから、右利きの場合は、右広背筋が弛緩して左広背筋が拘縮されてしまいます。

当院に来られる方ではこのパターンの方が非常に多く、これはやはり右利きの方が多いせいだと思っておりました。

すると、左利きの場合は逆パターンが考えられます。
その事例を検証したいと思っていた矢先、今日来られた学生が左利きで、ちょうど逆パターン、つまり右が拘縮して左が弛緩していました。
聞いてみると、やはり左手で物を掴みに行く事が多いそうです。

まだまだ検証していかなければいけませんが、こういうパターンを知っておくと結構普段の生活にも役立つ事があります。

楽水庵


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