楽水庵ブログ

ソフトボールで左肩を傷めた方へのテーピング

お元気ですか、京都府の長岡京市でスポーツ障害を含むアスリートのコンディショニングをメインで施術している、楽水庵です。

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上の写真の男性は昨年にソフトボールをプレーしている際に左肩(右利き)を傷められて来院されました。
左肩の主に横靭帯・肩甲上腕靭帯と呼ばれる、上腕二頭筋と大胸筋を繋いでいる靭帯を損傷されました。

これらの靭帯を損傷、というより弛みが出ているのですが、そうなると肘を曲げるという上腕二頭筋の機能がしっかり働きません。
そして、上腕二頭筋のもう一つの機能、前腕を回外させるという昨日も発揮されません、というよりそういう動きをすると痛みが出ます。
具体的には、右利きの方ですので、右側のフライは大丈夫ですが左側のフライを追いかけて獲ろうとすると痛くてできない、という次第です。
右側も上腕を内旋した時に大胸筋が収縮しなければいけませんが、それも先ほど述べた理由により動きにくくなっているので、逆シングルで獲る際も痛かったのでは、と推測されます。

まず、それらの靭帯の弛みを抑えるテーピングを施しました。
愛媛の達人からキネシオテープを用いた肘や膝の靭帯の弛みをロックさせるやり方を教えていただいた事があり、それを応用してやっております。

靭帯とは機械に例えるとワイヤーであり、関節が伸びた際にワイヤーはピンと縮まらなければいけないのですが、肩関節は不安定な関節であり、何がしかの動作をした際にともすれば延びてしまいがちです。

これは子供でも同様です。
子供だから、絶対に関節は大丈夫と思うのは危険です。
肩周りとかでいつもと違う変な動きになっていたら、それは靭帯が機能せずにしっかり繋いでいる関節の筋肉が機能していないので、それを無理やり何とかしようと、意識的にせよ無意識にせよ「代償行為」をしている可能性が高いのです。

これが続くと、更なるスポーツ障害を引き起こします。
また、そういう代償行為をしている選手は動きのリズムが、状態の良かった時のシンプルなものから複雑なものに変わっていっている筈です。
そうすると、益々「スランプ」に陥っていきます。

よくプロ野球とかでスランプに陥った選手が「特打」とかをしますが、本当は通常の練習をやめコンディショニングをした方が即効性があります。
本当は休んで、悪いイメージを抜き去った方が良いのですが、特にプロ野球とかではそういう風に休んだりするとメディアに袋叩きになる恐れがあるので、ポーズだけでやっている事が多いのです。
特に少年野球の選手や指導者はその点に留意していただいて、不必要な怪我をしない・させないようにお願いしたいと思います。

さて、先の男性に話を戻しますと、靭帯へのアプローチを先ず行って、その次に肩甲骨周りの低下している筋機能をキネシオテーピングで下の写真のように補強しました。

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具体的には、下僧帽筋・肩甲下筋・棘上筋です。

スッカリ良くなるにはしばらく掛かりそうですが、昨年傷めてからしばらく病院でヒアルソン酸注射をしていた時に比べ改善している実感がおありなので、そんなに長い時間は必要ないと思われます。

楽水庵


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