楽水庵ブログ

「バネ指で、即手術を促された・・・」

お元気ですか、京都 長岡京でスポーツ障害を含む様々な痛みに立ち向かっている楽水庵です。

ご近所でピアノ教室をされている女性が左親指のバネ指でお越しになりました。
12月ぐらいから痛くなってきて、親指を曲げた時に「カクッ」とショックが出ます。

いよいよ辛くなってきたので、これも近所の病院の整形外科に行ったところ、レントゲンの結果は骨に異常なし、そこで医師に「バネ指だから手術されますか?早く決めて下さい」と言われたそうです。

最近の白内障手術のようにサッと手術してそのまま帰って日常生活に戻れるのならともかく、こういう腱の手術等は術後の長いリハビリが待っています。
その間ピアノはおろか日常生活もままならぬ状態になります。

昨年12月に会津若松で行ったセミナーでも、左のバネ指の手術をされた方が今回は右に症状が出て、「もうあの手術は受けたくない」と言われていました。
幸い少しテープを貼っただけで症状が改善され非常に感謝していただきました。

この会津の方は親指でなかったのも更に幸いでした。
人間の手の指は、親指が一番走っている筋肉も多く、他の指に比べ少し厄介です。

バネ指の原因は複合的です。
前腕の橈骨と尺骨の間にある骨間膜が固くなるのもその一つです。
また、そういう前腕の様々な筋肉の不具合もありますが、首の筋肉、主に前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋といった筋肉の張りが強いと上肢の筋肉に影響を与え、症状を悪化させます。
この場合「卵が先か、鶏が先か」みたいな話になってしまいますが、腱鞘炎やバネ指になられた方で首の筋肉が全く大丈夫なケースはほとんどありません。

私自身筋肉リリース・筋膜リリースをよく施術しますので、最近でこそ症状は出ませんが一時は本当に親指を曲げるのが辛い時期がありました。
その時に骨間膜を柔らかくするテーピングをして首の筋肉を弛めると症状が楽になりました。
あまりにも辛いので、「もうリリースとかはしない方が良いのかな」と考えていた時期もあったのですが。

話をピアノ講師の女性に戻します。
病院で手術を促され、家に帰ってご主人に相談された処、ご主人と私がたまたまネット繋がりがあったので一度相談してみるように言われたそうです。

そういう経緯から来られましたが、1回目の施術で痛みがかなりなくなり、2回目で親指の不快な症状もほぼ出なくなりました。
かなり首の状態が良くなかったので、徹底的に首のリリースを行いました。
前腕には画像のようにテーピングしました。

首の状態がもっと改善されるにつれ、バネ指の症状は更に出なくなる筈です。

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