楽水庵ブログ

下僧帽筋と烏口腕筋の密接な関係

僧帽筋の下部 下僧帽筋は解剖学で言えば「上肢帯を引き下げる」機能と書かれている。

確かにその一面もあるが、それは筋繊維が停止から起始(下僧帽筋で言えば肩甲骨の上から胸椎12番の方向に)動いた場合である。
下僧帽筋は起始から停止に動けば、今度は「上肢帯を引き上げる」機能を持つ。

このように、起始から動く場合と停止から動く場合の2つの動き方をする筋肉も結構多い。

さて、「上肢帯を引き上げる」場合、密接に関わっている筋肉が、烏口突起から上腕に繋がっている「烏口腕筋」と呼ばれる筋肉。
この筋肉は上腕(二の腕)を拳上する機能を持っている。

つまり、下僧帽筋が「上肢帯を引き上げる」動きをしようとしている時に、烏口腕筋の機能が低下していたら上手く機能しない。

自分は下僧帽筋の筋機能テストをするのに「上肢帯を引き上げる」方をするので、これで陽性なら次に烏口腕筋をテストする。
それで、烏口腕筋の問題なら調整して、もう一度下僧帽筋のテストをし陰性になっているか確認する。

陰性になったのなら、それは烏口腕筋の問題だったと解釈している。

「上肢帯を引き上げる」動きの場合、烏口腕筋は下僧帽筋の「協力筋」になると考えられる。

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