楽水庵ブログ

椎間板症の中学生、焦らずじっくりとインナーマッスル強化を

器械体操をやっていて生まれて初めて腰痛を発症して来院した中学生。

残念ながら1回目の施術では体育の授業で走ったりすると痛かったそう(T_T)
本人や母親にも説明していたが、1回目は予約と予約の合間に少し見させてもらっただけなのでチェックが少なかった。
まあ、こんな言い訳をする必要はないのだろうが(^_^;)

2回目はそこで全身の状態をチェック。
かなり良い状態に持ってこられた。

そして、3回目に来た時に聞いてみると、普段の生活や走ったりした時の痛みはもうないが器械体操の練習の際は痛みが出ると言っていた。
これに関しては、体操の動きというのは特に跳ぶ際に、踵からではなく爪先だけで跳ぶような動きがあり、また走ったりする際よりも強い荷重が瞬間掛かるのでキツイかも知れない、とは言っておいてあった。

また、念の為MRIを撮ってもらったら、腰椎4番・5番間の椎間板が硬くなっていると言われたそうだ。
病院ではこれは治らないと言われたそうだが、現在のスポーツ障害治療の世界では大丈夫だ。
確かにそのせいか、右は胸最長筋、左は腰腸肋筋、と仙棘筋を構成する筋機能が低下していた。
右の神経障害も結構あった。

今週末の試合は欠場すると決めたそう。
日本のジュニアスポーツの練習は身体もできていない段階でかなりハードな練習をさせるので、どうしてもこういう悲劇は起こりがち。
実際にその子の周りでも、この程度のスポーツ障害で競技をやめる子供がいる。

「災い転じて福となす」
今まで大きなスポーツ障害を起こしておらず上のレベルまで駆け上がってきた(D難度の技もマスターしている)が、ここで足元を見つめ直し、じっくり体作りをした方が良いとアドバイス。
幸いにそういうトレーニングをするのに何も問題はないので、特に股関節周りのインナーマッスル(腸骨筋や中臀筋)のエクササイズもアドバイス。

それに、ひらめ筋が弱いのも克服しなければいけない。
体操では爪先だけで蹴る事が多いが、フィニッシュの着地は踵から。
その際にひらめ筋が弱いと股関節にショックがダイレクトに伝わってしまう。

そういう地味な事をコツコツと、体操の基礎練習をこなしながらもやってもらうと、来年春の試合にはベストに近い状態で出られると信じている。

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