楽水庵ブログ

水分摂取と筋膜の動き

この間ラグビーをしている高校生が治療に来ました。
彼を治療している際に皮膚の動きが悪い事に気付き、確認したらやはり水分摂取が少ないとの事でした。

筋肉は単体では動く事ができず、動かそうとするとまず皮膚が動いてくれくれなければなりません。
皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3つで構成されていて、
特に筋肉を動かそうとすると皮下組織にある筋膜(浅筋膜)の動きが大事になってきます。
皮下脂肪というのもこの皮下組織の中に含まれています。

筋膜の厚みがあるほど、隣り合う筋肉同士が擦れあったりする事がなく、
スムーズな動きができるし、敏捷なのです。

太っているからといって素早い動きができないという訳でもないのです。
力士は皮下脂肪はありますが、内臓脂肪はほとんどありません。
特にぶつかり合いや転倒などが当たり前のスポーツにおいては
皮下組織の厚さは体を守るプロテクターになってくれます。
ただ、重さがあるので持久的な運動はちょっと苦手ですが・・・・・

今の(特に女性の)風潮では脂肪というと悪役みたいですが、脂肪には脂肪の役割がきちんとあり、
なければ我々は生きていく事ができません。
少し脱線しますが、悪者扱いされているCO2がなければ生物が生きられないのと同じです。

また、年を重ねる毎に体内の水分率は少なくなっていきます。
子供が大人よりも元気に動き回る事ができるのも
皮下組織の水分率が高いから筋肉同士が擦れあったりする事が少ないので、痛みや疲れが出にくいのです。

ラグビーをやっている彼は、バックスという事もあり
あまり太りたくないでしょうから、普段からこまめに水分摂取をするようアドバイスしました。
ダイエットに励んでおられる方も、ダイエット中は水分摂取を多めにとアドバイスされると思いますが、
そういう理由もありますので心がけていただくようお願いします。
決して、「明日のジョー」の力石のような真似はしないで下さいね。
と言ってもネタが古いので何の事か判らない方もいるかも知れませんが(笑)

過去の記事

全て見る