楽水庵ブログ

「赤ちゃんの動き」と言われても・・・

最近スポーツ関係の勉強会とかに行った際に、
よく「赤ちゃん時代の動きを想い出して」的な
理論を聞きますが、少し違和感を感じてしまいます。

というのは、他の動物と違い人間は直立二足歩行するので、
赤ちゃん時代の動きと成長してからでは、骨格も動き自体も全く変わってしまっているのです。

骨格に関しては、大人になってからの方が骨の数も減っています。
代表的なのは仙骨で、おおよそ高校生自分に仙椎が癒着して一つの骨になります。
頭蓋骨も生まれた時にはまだ前頭骨が判れていますが、
2歳ぐらいまでに結合するようです(リンク参照)

そうした骨格の違いというのも勿論ですが、
もう一つ大きな違いは「脳の働き」。

赤ちゃん時代はどちらかというと、小脳や脳幹の「本能的」なものを働かせます。
今更赤ちゃん時代の事を思い出せませんが、少なくとも脳で「こういうイメージ」
というのを感じて体を動かさせている訳ではないと思います。

しかし、成長してからは「大脳連合野」、つまりイメージングをして身体を動かさせます。
だから、どんな動きでもまずイメージする事が大事なのです。
カヌーをやっていた時に「ロール」(引っくり返った即起き上がる技術)を会得するのに
自分はかなり苦労しましたが、初めてカヌーに乗ったその日にできる人もいます。
インストラクターに聞いても、そういう人は観察眼が鋭いのです。
しっかりお手本を見て全体のイメージを擦り込ます事が得意なのでしょう。

人間というのは「忘却の動物」です。
赤ちゃん時代がどうだったかなど覚えている人などほとんどいないでしょう。
大体記憶に残っているのは、歩き始めてからの事。
歩き出す事によって、大脳の働きが加速されるからでしょう。

ですから、冒頭のような理論はあまり意味がないような気がします。







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