楽水庵ブログ

ひらめ筋の強化法、ちょっとした事でしゃがめるようになった!

以前肩や肘の痛みで通っていた野球少年(中学生)が最近膝の痛みで再度通っている。

痛みの出ているのは左膝外下だったが、原因は左の梨状筋と腸骨筋。
実は右の腸骨筋も機能が低下しているが、梨状筋が機能している分痛みが出てこないようだ。

梨状筋だけ機能が低下していると主に膝の内側に痛みが出る。
触診してみると内側広筋のこわばりを感じる事が多い。
といって、内側広筋だけ処置してもそれは付け焼刃。
何故、内側広筋の状態が悪くなるか、それを考えなければ根本治癒にならない。

内側広筋が張るという事は、大腿部の筋膜が外に引っ張られているからで、
それは股関節、引いては大腿骨が外旋傾向にあるという事。
そして何故外旋傾向になるかと言うと、梨状筋が弛まないから、という原因が非常に多い。

だから、こういう場合先に梨状筋にアプローチするべきで、
そうするだけで膝内側の痛みが取れる事も多々ある。


戻って、この少年の場合。
梨状筋と腸骨筋のダブルパンチで、左大腿直筋に力が入らなくなっていた。
ややするとオスグッドと思われる部分。
自分も最初は大腿直筋が弱いのでオスグッドかな? と考えたが、
股関節周りをチェックすると腸骨筋と梨状筋の機能が低下していたので、合点がいった次第。


さてこの少年、しゃがめない、つまり「うんこ座り」ができない。
腸腰筋が弱いのももちろんあるが、一番の問題は下腿部の「ひらめ筋」。
ひらめ筋は膝を曲げた状態での足関節の底屈、平たく言うと「爪先立ち」をする時に機能するもので、
逆に言えばひらめ筋が弛まないと屈んだ時に踵が浮いてしまう。

常々、ひらめ筋のエクササイズには「空気椅子」で踵挙げをアドバイスしていた。
少年に聞くと、それはやっていたそう。
そうすると、負荷が軽すぎたか・・・(^_^;)
そう考え、空気椅子で踵を上げる際に太腿の上から負荷を掛けてみた。

すると、その後しゃがますと段々といい感じにしゃがめるようになってきた。
なるほどな~、これってやろうと思えば自分で負荷を掛けられるやん。
と思って、早速自分でもやってみたが、なかなか良い感じ。

完全なものなどないので、常により良いものを追い求めていく事を大事なんだと痛感した。



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