楽水庵ブログ

「隠れ顎関節症」?

「頭痛がひどく最近は動悸も」で通院されている40代の女性。

今週来られた際に、「この1週間はいつもより頭痛が重かった」と言われた。

何か首や肩に負担が掛かるような動作を良くされていたのかと推測。
歯科医で受け付けをされていて、最近上にあるカルテの整理をされていたのも、一つ原因だったよう。


ところが、それでも合点がいかないのが頬骨の奥の痛み。
う~ん、これはちょっと違うぞ・・・

関連痛で調べてみると、どうも外側翼突筋のよう。
という事は、顎関節症か?
と言っても、口を開けたりしても痛みや違和感もない。

ただ、これは自分も見逃していたが、かなり声がこもる方で、
よく言葉を聞き返される事があると言われていた。

これは口の奥の筋肉(この方でいえば外側翼突筋)の状態が良くないので、
発声する時に口腔内で上手く響かなくなっているせい。

昨年通ってくれていた就職活動中の男子大学生も、
顎の痛みもあったが、声が通らない事で悩んでいた。
施術をして痛みも取れたが、やはり声が通るようになったのを非常に喜んでくれた。

この女性の場合は、顎の痛みという自覚症状ではなく、
頭痛の一種と思われていたので顎関節の問題という認識はなっかた。
やはりどういう風に痛いか、そして声の通り具合はどうか、
もっと詳しく聞く、しっかり観察しなければならない。

そういう訳で、この女性に顎関節の施術を行う。
やってみると、特に左の外側翼突筋の張りが強かった。
ただ、現状ではそこだけの問題で、よくある顎関節症の方のように噛む力が弱いわけではないので、
咬筋のリリースの時にかなり強い力で親指を噛まれ、非常に痛かった(笑)

施術後、勿論頬骨奥の痛みは取れた。
そして、聞いてみると自分も声の通りが良くなったと思ったし、
女性も「何か声が変わった」という印象を持たれた。
加えて、「口の奥が拡がった気がします」と言われた。

あの状態が続いた場合、靭帯に影響してもっとひどい症状になるかどうかは判らない。
ただ、「隠れ顎関節症」、もしくは「プチ顎関節症」であった事は間違いない。

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