楽水庵ブログ

坐骨神経痛と関わりの深い梨状筋、ところでどこにアプローチ?

こんにちは、テーピング整体師
「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 「アゴ・首・スポーツ障害」専門院の楽水庵です。

梨状筋という筋肉は、お尻の深層部にあります。
そして梨状筋と坐骨神経の走行が似通っている為に、梨状筋の筋低下は坐骨神経痛を伴う事が多いのです。


ただ、なんでもかんでも坐骨神経痛を含めた腰や下肢の痺れ・痛み等の原因が梨状筋かといえば、そうとも言えません。
中殿筋や大腿部の恥骨筋もよく痺れ・痛みを起こします。
ですから、梨状筋が原因かどうかをしっかり見極めなければいけません。


ここで役に立つのが「梨状筋と母趾内転筋の相関関係」。
おそらく私が見つけた(と思いたい・・・)ものです。


梨状筋が弱っている場合、同側の母趾内転筋も筋低下を起こしています。
テスト方法は非常に簡単で、母趾(親指)を2趾(人差し指)の方へ寄せられるかどうかを見ます。

母趾と2趾の間に手の指を入れ母趾側に少し抵抗を掛け、母趾が2趾側に寄せられるかチェックするのです。
ただ、この際気を付けなければいけないのが「代償行為」。

本来なら足趾の付け根の母趾内転筋が働いて抵抗するのですが、この母趾内転筋が収縮してくれないと拮抗筋である母指外転筋の伸張力で頑張ろうとします。
頑張っているのが「母趾の付け根」ではなく母指外転筋の走行、足の内側縁になってしまいます。
こういう場合、判定的には梨状筋の機能低下と判断します。


さて、ここからが本題です。
梨状筋と母趾内転筋は相互関係してますが、どちらにアプローチするとベターか?

ほとんどの場合は梨状筋にアプローチする方が良い結果をもたらしています。
しかし、今回のケースですと母趾内転筋にアプローチする方が良い結果を出します。

今回の方もチェックしていると、梨状筋に問題が見られました。
もちろん梨状筋独自のテスト方法もありますが、一度うつ伏せになった貰う必要があります。
母趾内転筋のテストだと仰向けのままチェックできるので便利なのです。

このチェックで母趾内転筋の働きが弱い場合に梨状筋の筋膜を誘導してみます。
それで母趾内転筋の機能が回復するのなら梨状筋にアプローチした方がベターでしょう。
あくまで可能性ですが、梨状筋の機能低下>母趾内手筋の機能低下、と判断するからです。


しかし、逆にアプローチした方が良い場合もあります。
例の母趾を内転させるテストで「母趾に痛みが出る」場合です。

このケースの場合は梨状筋の筋膜を誘導してもテスト時の母趾の痛みは解消しません。
そういう場合は、下の画像のように母趾内転筋にアプローチすると母趾の痛みは軽減します。



ただ、この場合は加えて長母趾伸筋等の機能低下も起こしているケースが多く、そちらへのアプローチも必要です。




最初に述べたように、関連性が深いので母趾内転筋にアプローチするだけでも梨状筋の状態は改善します。
両方ともアプローチする方が良い場合もこれから遭遇するかも知れませんが、今のところはどちらかへのアプローチで結構効果が出ています。


*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります
 

楽水庵 
 
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