楽水庵ブログ

仙椎2番の神経圧迫、仙結節靭帯の調整をすると・・・

こんにちは、京都の長岡京で痺れのある方等にキネシオテーピングを中心とした施術を行って効果を上げている、スポーツ整体院 楽水庵です。

前回のブログでも少し書きましたが、仙椎2番から出ている神経圧迫(障害)と仙結節靭帯の関連性について少し書きたいと思います。

仙結節靭帯とは仙骨下部と坐骨を繋いでいる靭帯です。
ここの弾性がなくなると仙腸関節に痛みを感じたりします。
「座っていたらお尻が痛い」とかの症状も仙結節靭帯が硬くなっている事から起こっているケースが多いのです。

ここで興味深いのは、肩のトラブルは肩関節を構成している靭帯が弛む事によって起こるのですが、股関節の靭帯はその硬直性によって起こる事です。
これは股関節がしっかりとした(安定した)関節なのに対して、肩関節が浅い臼に乗ったような不完全(不安定)な関節だからなのでしょうか。
昔は先天性の股関節脱臼で子供の時からびっこを引いて歩いている方(特に女性に多かった)もおられました。
先天性というより、出産時に股関節が脱臼してそれに気付かず、歩き出すように周りが初めて気付くケースがほとんどだったようです。
歩き出す頃にはかなり関節が固まってくるので、それから矯正するのは難しかったようです。
産婆さんが家で取り上げていた時代はそういう事も少なからずあったようですが、病院で出産するようになって出産時に産科医がチェックして外れていたらその場で矯正するようになってからは見掛けなくなりました。

さて、仙結節靭帯のトラブルは仙骨側の付着部が硬直している事から起こると思われます。
そうすると、仙椎2番からの神経にトラブルを起こします。
ハッキリした理由は判りませんが、神経の通り道だからなのでしょう。

症状としては、足の3趾(中指)が痺れる、3趾に力が入らない、SLRテストという仰向けで下肢を挙げるテストをするとお尻の部分で引っ掛かりそれ以上挙がらない、という現象が起きます。
また筋機能的には、特に内転筋やハムストリングの力が入りません。
仙椎1番からの神経が末端までスムーズに通っていれば大丈夫な事が多いのですが、上に書いたように3趾に力が入らないので足先が上らない為によく躓いたりします。

今までは、仙椎2番の神経障害を見つけたら迷わずジェルフィッシュテープを貼っていましたが、最近は仙結節靭帯の調整をする事が多くなりました。

ただ、これは俗に言う、「卵が先か、鶏が先か」の世界かも知れません。
人によっては、仙結節靭帯の調整をした方が、またある人にはジェルフィッシュテープの方が良い結果になる可能性もあります。
それを見極めていきたいと思います。

人の身体はそれぞれです。
同じ症状で同じ原因だとしても、同じ方法で同じ結果が出るとは限りません。

楽水庵



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