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楽水庵 店舗概要

【住所】
〒617-0828
京都府長岡京市馬場2丁目6-8

【電話番号】
090-1902-9553
075-925-5951

【営業時間】
10時~12時 / 14時~16時
17時~19時 / 20時~22時
※完全予約制

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楽水庵ブログ 2017年4月アーカイブ

「全日本の決勝で漕いでいるつもりで」

こんにちは、楽水庵です。

これから書く事は私ごときの漕歴では本当恐縮然りなんですが・・・

先日中日本レガッタでブースを出していた時の事。
どこの高校かは覚えておりませんが、足底を攣った男子がやってきてその子の仲間達と攣らない為のエクササイズをアドバイスしていました。
そんな中、向こうが「回数は?」と聞いてきました。
最近C2サーキット等ボート選手の間では筋持久力のトレーニングが盛んで、彼らもそう考えて聞いてきたんでしょう

しかし、私は彼らがそのエクササイズをできる回数なんて、まずやってみないと判らないと思っています。
それを最初から「回数、回数」と聞くので、思わず「ホンマ、ボートの連中は回数、回数ってアホばっかりや」って言ってしまいました。
もちろんそんな発言を私がしたので、彼らは怪訝な顔をしていました。
その前に私が昔ボートを漕いでいたなんて彼らは知っていませんでしたし。

そこで、実は全日本のクオドルプルで優勝した過去がある事、全日本の決勝には2回出てそのどちらもありがたい事にメダルをもらえた事を話しました。
彼らもテーピングブースにそんなおっさんがいるなんて思ってもいなかったのでしょう、ビックリしてました。

そして彼らに、
「全日本の決勝って良いよね、日本最高峰のレースの決勝やもん。なんか失敗したらなんて思う事もないし。ただひたすら『やってやろう』と思うだけ。君らもこれから出るレースを全日本の決勝と思って漕いだらいいやん。」って言いました。

思えば確かに全日本の決勝で漕げた事はやはり幸せでした。
そして、おそらくですがアドレナリンだけではなく「ドーパミン」も出ていたのではないかなと感じます。
その幸福感が動きを良くしていたのでしょう。

予選とかでは結構チョンボしていましたが、決勝では自分なりに最高のパフォーマンスを出せていましたから。

故古川 宗寿氏(アトランタ五輪監督)とは結構一緒に漕いでいましたが、大抵レース中やゴール後に怒られてばっかりだったと記憶しています。
しかし、全日本でクオドでゴール後に古川氏が私の肩を叩き、「よくやった!」と握手を求めてきてくれました。
今思えばあれが私のボート人生で最高の瞬間だったのでしょうね。

もう一つあったとしたら、81年の京都レガッタで生まれて初めてエイトに乗り(7番)、東レに逆転で勝った時でしょうか。
前半リードされていてたのですが、後半まさに「飛んでいる」という気分になって漕ぎました。
今と違い、木のオール・艇でエイトで1,000m3分を切れれば上等という時代に、若干追い風でしたが(それも当日瀬田RCと浜寺RCが初めて組んで)2分57秒9でゴールしたのです(ちなみに東レは2分59秒)。
その後の宴会ではもう何が何だか判らなくなりましたね(笑)

余談でしたm(__)m

まあ、先の高校生達の話に戻って、もう一つクルーは、特に4人漕ぎぐらいだと一番弱い選手のレベルになるという話をしました。
自分がそれで苦い思い出があるからです。
80年春先に瀬田RCで付フォアに乗っていました。
私が漕いでいる時は朝日レガッタや中日本レガッタで決勝進出がやっとのクルーが、国体の登録の事もあり私と長谷(信行)さんが乗り代わったら国体優勝です。
如何に自分のレベルが低かったのか思い知らされました。

だから、その足底をよく攣る子に少し酷でしたが、「君が足を攣って他の仲間に迷惑を掛けたらイカンだろう。だからしっかり教えたエクササイズをやるんやで」と言ったら、彼が「はい!」と大きな声で返事して心なしか目が潤んでいました。
仲間の子達も良い話を聞けたみたいな感じで非常に礼儀正しいお礼をしてくれるので、逆にこちらが面喰ってしまいました。

こちらに戻ってきて、ソフトテニスをしていて子供達に指導もしている20代男性に「全日本の決勝のつもりで・・・」の下りの話をした時の高校生達の反応を話しました。
私 「あんまり大した話でもないんやけどな~」
彼 「いや、聞いていて心に沁みましたよ。今度僕も使わせてもらいます。」

え、やっぱり良い話やったんか!
まあ、こんな事を書いて「お前ごときが何を偉そうに言っている」とお笑いになられる皆様もおられるでしょう。
そして、この「全日本の決勝のつもり」という心掛けを、ハッキリ言ってその後の私人生で活かせているかというと決してそんな事はありませんでした。

しかし、彼らに話していて自覚しましたが、自分も残りの人生をこういう心構えで生きていこうと思います。
「人生残りの20年を素敵に生きる」事を目標にした自分にとっては、非常に大事な事でしょう。
やはり「教える事とは同時に教わる事」ですね。

楽水庵














24時間オンライン予約をやめた理由と当院の新ルール

いつもありがとうございます、楽水庵です。

この度当院の24時間オンライン予約を廃止しました。
導入当初は非常に便利なものと思っておりましたが、思わぬ弊害が出てきました。

それは、そのシステムを運営している会社との「意識の解離」です。
当院は所謂「リラクゼーション系」ではありません。
お越しになられた方の訴えられる症状、その根本原因を見つけ出し解消していくのを目指してやっております。

ところが、オンライン予約システムを運営している会社のやっているポータルサイトで当院は「マッサージ」のジャンルに入れらてしまっていました。
「大した違いはないのでは?」と思われるかも知れませんが、大きくお互いの意識が違ってくるのです。

当方はそのコリや張りを起こしている原因を突き止めて、その症状を解消しようとします。
ところが、マッサージを希望される方は「その部分」をやってほしいのです。
ですから、コリや張りが解消されたとしても、やってほしい処をやってくれなかったという事で不満が残るのです。
「結果」重視と「プロセス」重視の違いとでも言ったら良いのでしょうか。

直電で「マッサージしてください」と掛かってきたら、お電話された理由をお聞きしてこちらの方針と違うものを望まれていたらお断りさせていただいておりました。
当院は一切「マッサージ」という言葉は使っておりません!

それだけでも困ったなあと思っていたのですが、今春その会社のキャンペーンで「口コミすれば無料で施術を受けられる」というのに知らない間に参加されてしまいました。

当院は「ここに行ったら何とかしてくれる!」という気持ちを持った皆さまがお越しになられるところです。
またいろんな処に行ったが良くならなかった方が、最後の望みを託してお越しになられます。

もちろん、全ての方をお救いで来たかというと残念ながら現時点では無理でしたが、成長できているようでありがたい事にほとんどの方のお悩みの解消をさせていただいております。

それが、失礼ながら「無料だったら」と軽い気持ちでお越しなられ、それも他の接骨院等に行った事がないような方々が口コミをしてくださっても、それが本当に当院を必要とされている皆様の心に響くかといえばそれはないでしょう。

また、オンライン予約は直前のキャンセルが多いのも困ります。
一人でやっていて更に完全予約制ですから、直前にキャンセルになると本当どうしようもありません。
勿論電話等でご予約された方々でも急な用件で変更やキャンセルをされる事はありますが、やはりオンライン予約の場合圧倒的にそういう事が多いのも事実です。
また、結構「予約したいのだが空きがない」とかいうお声も聞きます。
行きたい時間帯にオンライン予約が入ってしまって、それがお気楽な直前キャンセルとなると私だけでなく本気でお越しになろうとされている皆様にもご迷惑をお掛けしてしまいます。

という次第でオンライン予約を廃止させていただきました。
お手数ですが、ご予約の場合は電話・メールでお願いいたします。


また、当院の新ルールも作らせていただきました。
「前回お越しいただいてから特別な理由なしに3ヶ月以上お越しになれない場合、それまでのポイントは消失させていただき、新たに初回料金をいただきます。」

最初お越しになられる方がよく不安になられるのが、「いつまでも週に1回通わなければならないのか?」という点でもあると思います。
決してそんな事はありません。
最初は施術で改善したとしても「悪い方に戻ろう」とする力の方が強く、どうしても詰めて来ていただかなければ元の木阿弥になる恐れがあります。
それが何度か来ていただく事で、ご自身の持っている「自己治癒力」が回復してきて良い状態が長い間保たれるようになります。
しかし、それも間隔が開くとまた段々と悪くなっていきます。
それが「まだ痛くないから大丈夫」とか思われている間にまた更に悪化していきます。

それでもハッキリした痛みが出ない限り「大丈夫」と思われてしまわれるのです。
人間の脳はパソコンのハードディスクのように「別名保存」できません、上書き保存しかできないのです。
という訳で、徐々に悪化していく身体に気付かず、ある限界を超えた時点で「ヤバい」となってしまいます。

ですから、お身体が楽になっていかれるにつれ来院していただく間隔は開けていくいくように話し合いの上決めております。
金銭的な事もあるのも事実です。
最初に来られた時と楽になられた時では、費やすお金や時間の優先順位が変わるのも理解しております。
それでも完全にやめられるのはお奨めしません。

今までは何年も来られなくても一度はお越しになった方なので、通常通り受けさせていただいておりました。
しかし、3ヶ月以上間隔が空いた身体は継続して通っていただいていた時のものとはかなり変わっています。
全く別の身体と考えなければいけない事もあります。

また、次回の日程が決まっておらずこちらから問い合わせ等をしても全く無視される方がたまにおられます。
お忙しいのか当院に興味がなくなったかは存じませんが、人間同士の繋がりでこういう事は感心しません。

現に当院に通っていた女子高生達の中から、電話しても出ないし掛け直しても来ない・メールで問い合わせても返事もしない子達に引導を渡しました。
ただ、高校生達だけにこういう厳しいルールを課してもいいのでしょうか?
お手本を見せなければいけない大人の方達にもそれはしっかりしていただきたいと思います。

そういう次第で「無視」を続けた方には来院をお断りする事に決めさせていただきました。
都合の良い時だけ「金さえ払えばいいんだろう」的な方とのお付き合いはこちらから遠慮させていただきます。

「何を偉そうに!」とお思いの皆様もいらっしゃるでしょうが、スミマセン、こう決めさせていただきました。


今回新しい女性の弟子ができました。
28歳で既に公認アスレティックトレーナーと鍼灸師の資格を持っております。
ただ、スポーツの現場での対応がほとんどできないという事から、東京の共通の知人を通じて私の弟子になりました。
本当に真面目で物凄く意欲があります。
それは非常に済んだ彼女の眼を見て感じました。
実生活では父親になれなかった私ですが、彼女を娘のように感じて自分の持っているもの全てを伝えようと決心しました。
その為にも今度の連休には彼女を連れて無償で大学のボート部とかに一種の「武者修行」に行くつもりです。
既に素晴らしい資格を持っている彼女が実力と人の繋がりを持てば、ナショナルチームのトレーナになるのも夢ではないでしょう。
大袈裟ではなく、そうなればいつ自分は死んでも構わないと思っています。

また、来月から月に一度東京で仕事をするようにします。
向こうで待ってくれている方々がおられるからです。

先月いろいろな事で結構悩みました。
また、今月結構心の病んだ方々のお蔭で夜中の2時に叩き起こされるなど悩まされました。

それで出した結論が、「あと20年素敵に生きられさえすればそれで良い」です。
自分の人生を後20年と考えたら本当に心が軽くなりました。
20年後まだ生きていたら、その後の事はまたその時考えれば良いと思っています。
とりあえずこれからの人生を全力疾走していきたい。

弟子の成長が一番の楽しみですが、その為には師匠である自分も成長し続けなければいけません。
その為にも上記ルールを作りました。
別に特別厳しいルールではないと思います。
ただ、我儘を言われる方には厳しいでしょうね。
最近私はお越しになられる皆様に、『身体がヤヤコシイのはなんぼでもする、ただ心がヤヤコシイのお断り」とハッキリ申しております。

手前勝手な事ばかり書きましたが、何卒ご理解の程よろしくお願いいたします。

楽水庵















「エルゴ依存症?」ヘルニア予防の為にも古典的なトレーニングも

こんにちは、楽水庵です。

この話はボートで使われる「エルゴメーター」についてのものです。
エルゴメーターとは、下の画像のような機械で実際ボートを漕いでいる感覚に近い運動ができ、これの世界大会もあるぐらいです。
ergo.jpg

これを使って2,000mを漕いだ(と想定される)タイムを競う「マシンローイング大会」には登録選手は必ず参加しなければいけません。

さて、先週中日本レガッタにテーピングサービスを行った際の事です。
初日の夕方遅くブースを設置している艇庫で休んでいたら、「すみません、あのエルゴ使ってもいいんでしょうか?」とある男子高校生が尋ねてきました。

シマノさんがブースに置いていたデモ用のエルゴの事で、あれはストレッチャーがSRDなので専用シューズがなければ漕げません。
シューズはシマノさんが車に積んで宿舎に戻ったので、偶然SRD用シューズを手元に持っていたらまあ漕げますが・・・

 

というより、やはり他人様のものを勝手に使わす訳にはいかないので、「あれは他人の物だよ」と言ったら納得して帰ったみたいでした。

中日本レガッタの場合、高校生のレースは2日目からなので、多分その高校生は予選前にかなり不安に駆られていたのではないでしょうか。
気持ちは判ります、ちょっとでもエルゴを漕いで安心したいのでしょう。
また現在のエルゴは分割もでき非常にコンパクトです。
全国高校選抜の際などは、出場しているほとんどの高校がエルゴメーターを持参しています。

ただ、今の選手達に考えてもらいたいのは、我々のような昔漕いでいた者達がレース前にエルゴを漕いでいたか、という点です。
そんなものはありません。
せいぜい「バック台」と呼ばれるスライドシートが付いているもので、それでやっていた程度です。
これはトレーニングというよりも、バック台を並列に並べ長い棒を一緒に持ってローイングのタイミングを合わせる為に使われていました。

エルゴメーターも現在のようなコンパクトの物ではなく、スィープ用の恐ろしく大きな代物で、それも私の18歳当時滋賀県には東レと琵琶湖漕艇場の2箇所に1台ずつしかありませんでした。
それも、ワイヤー方式で頻繁にワイヤーを弛み巻き直さなければいけませんでした。

だから、我々の世代以前はレース前にエルゴを漕ぐなんて事は望んでもできなかったのです。
その点今の時代の選手達は恵まれているかも知れません。

ただ、エルゴがなかったからといって我々の時代の選手達がレースでのパフォーマンスが悪かったかといえば、決してそんな事はなかった。
艇やオールの材質やデザインが大きく変わったのでタイム等で比較できなくなりましたが、我々の時代の達人達の漕ぎは芸術品でした。
今のトップの選手達よりも漕ぎ自体は上手かったと思います。

あまりにもエルゴが身近な存在になったので、所謂「エルゴ依存症」に陥っているのではと感じてしまいます。

では、エルゴのなかった時代我々はどんなトレーニングや練習をしていたのでしょう?
「バック台」もありましたが、単独ではあまりトレーニングにならなかったのは事実です。
それよりも「ディーリング」というものをよくやっていました。
ちょっと旧い動画ですが、以前撮ったものがあります。

所謂ウエイトリフティングの「ハイプル」に近いもので、それよりも股関節や膝関節の屈曲が大きいのが特徴です。
今「C2サーキット」としてボート選手がやるように指導されているサーキットトレーニングの中にもハイプルが入っていましたが、これを自重だけで150本とか高校時分やっていました。
おそらくあの年代のボート選手はほとんどやっていたのではないでしょうか。

これをやる事によって、ボートとは「ウエイトリフティング」を鉛直方向ではなく水平方向にするものだと身体で覚えていったのだと感じます。
ウエイトリフティングの基本は「スクワット」、大殿筋という大きな筋肉を使ってドライブを始動するというのを判っていったのです。

下手な図ですが書いてみました。

squat_zukai.jpg

これを特に初心者はエルゴでは実感できないのです。
また、「スクワットをやっているから必要ないんじゃ」と思われる方もおられると思いますが、私の見ている限りボート選手のスクワットは好い加減なものが多い。
ウエイトリフティング競技のスクワットのようにしっかりしゃがんでおらずハーフ気味なものがほとんどです。
ハーフからだと前の大腿四頭筋で挙げられます。
だから、体感できないのです。

では、何故大腿四頭筋で始動すると腰を傷めるのでしょう?
図に書いたように先に大腿四頭筋から始動すると、ドライブ後半で所謂「バックを取る」為に大殿筋を使わなければいけません。
ただでさえ膝を先に伸ばした為に上体が前に行こうとしている分も後で大臀筋や脊柱起立筋で補わなければいけないのです。
また、ドライブの始動で大臀筋を使うのは「腸腰筋」の筋反射を使える点でも理に適っています。
やはり長時間同じ動作をするには上手く筋反射も使えなければいけません。

そういう事がしっかりできないとやはり腰に負担が掛かり、特に腰椎4-5番間の椎間板を傷めてしまいます。

また、エルゴメーターはカラオケの採点機みたいに「あなたの身体の使い方は間違っていますよ」とは教えてくれません。
どんな体の使い方をしてもパワー・心肺能力のある選手ならそこそこのスコアは出せます。
「スコアが出せる新人が入ってきた!」と喜んでいたら、後にヘルニアになって漕げなくなったという事態になったチームはありませんか?
最初に正しい身体の使い方を教えてあげていないからです。
別にボートをやっていなくても他の競技とかをやっていた人なら結構スコアは出せます。
最近野球選手のトレーニングでエルゴメーターが盛んに取り入れられていますが、500m程度ならボート選手のスコアを出すのはざらです。
しかし、ボート選手のようにその動きをずっとやっていると、適性な身体の使い方をしていないと腰を傷めるでしょう。

ある大学のボート選手が今うちに通っています。
入部3ヶ月で腰を傷め、漕ぐのを諦めマネージャーに転向しようと考えていたようですがもう一度漕手として復帰を目指して着々とトレーニングを重ねています。
彼のケースも確認してみたら、やはりドライブの始動が大殿筋ではなく大腿四頭筋でした。
それを大殿筋で始動するようにアドバイスしたら、エルゴではだいぶできるようになったが実際の乗艇ではスキル不足の為にまだしっかりできないとの事です。
こういう点がしっかり修正できるようになったら彼は良い漕手になってくれるでしょう。

新入部員にエルゴを漕がせるのが絶対にダメとは言うつもりはありません。
ただ、こういう点にも十分留意していただき、折角ボートをやろうと入ってきてくれた子達を大事に育ててほしいと思います。

*ここからは敢えて書きます、風当たりも強いでしょうが・・・
もちろん、上に書いた事でも例外的な選手もいます。
今や日本ボート界のレジェンドになっている選手もそうです(こうとしか現時点では書けませんね、私も立場があるので)
彼の実績等は誰も批判できない素晴らしいものです。
しかし、彼の漕ぎ方は彼の身体の特性とかを生かした一種の「芸術品」ですから一般的な選手は真似できません。
真似すると途端に故障するでしょう。
また、彼自身も腰や膝の故障で悩まされているのはボート界の方達ならご存知でしょうから。

楽水庵











 


中高でハードな部活をしている(していた)女子に多い症状

こんにちは、楽水庵です。

先週「中日本レガッタ」に行った際の事です。
他でも書いていますが、今年は名古屋大が補助員の当番だった為に昨年みたいにコンディショニングを含めて沢山訪ねてくるという事はありませんでした。

ただ、4回生の女子が「腰が痛い」と来ました。
チェックをしていると、高校生の女子でも多く見受けられるS2-3間の椎間板が詰まっていました。
Sというのは、仙椎から出ている神経です。

senkotu2.jpg

この画像の中央にある仙骨の上から数えて3つ目の穴(仙骨孔)から出ている神経がS3神経で、真ん中に見える突起が椎間板の名残です

高校生ぐらいから癒合して「仙骨」という一つの骨になりますが、元々は頚椎・胸椎・腰椎のように一つ一つの椎体なのです。
まあ、何故「仙骨」ができるのかと考えると、私は「子宮」を守る為と思いますね。
仙骨の前面には「子宮」があるので恐らくそうでしょう。
何故男性でも仙骨ができるのかと考えると、元々女性の形から染色体の関係で男性になっていくのを考えると(胎児時代に)女性だった名残なのかも?
仙骨が形成される時期は、出産に適した時期と合致するからそう考えても不思議ではないでしょうね。

まあ、余計な詮索は置いておいて(^_^;)
上の名古屋大の女子も中高とソフトテニスをハードにやっていたそうです。
うちに来ているラクロス部の女子高校生達も、S2-3間の椎間板が詰まっている子が多いですね。
特に中学でハードにやっていた子ほどそうです。
逆に男子ではそう多くはありません。
S3神経が詰まっていたとしても、どちらか片方というケースがほとんどで、それはほとんど「座り癖」によるものです。

この違いは一体どこから来るのでしょう?

やはり、女子特有の「生理」にあると思います。
特に生理中に無理をした場合、こういう傾向が強い。
うちに来られている女性とかに話を聞いても、運動部にいた子ほど強い生理痛とかに悩まされていた覚えがあると話されています。

また、運動をしていると血行が良くなって「冷え症」なんてならない筈と思われているかも知れませんが、案外下半身の冷えに悩まされている運動部の女子は多いのです。
反対に帰宅部の子はそれほどでもない。

それと、パフォーマンス的に見られる傾向は、運動をしている割には「腹筋トレーニングをさせると弱い」という点。
これは簡単に説明できます。
S3神経は恥骨周辺の皮膚を神経支配しています。
という事は、その内部の組織にも影響を及ぼしています。
4つある腹筋群のうち、腹直筋と外腹斜筋は恥骨に繋がっています。
という訳で、この2つの筋肉の筋機能が低下しているのです。
また外腹斜筋が機能低下しているので、鼠蹊部(そけいぶ)も詰まりやすくなっています。

では、何故か?
以前どこかで生理中は体中の靭帯が弛むというのを読んだので、調べてみました。
それも一理あって、ひどい捻挫をした訳でもないのに足首がグラグラの女子も理由が判ります。
しかし、それよりも「なるほどな!」と感じたのが、生理前に「リラキシン」という物質が分泌されるという点。
この「リラキシン」が分泌されると、体中の靭帯が弛むのもありますが一番大きな作用は「恥骨結合」を弛める働きをするという事。

本当に私見ですが、これが物凄く関係していると思います。
仙骨がしっかり形成されてからだと影響は少なくなると考えられるのですが、まだ仙骨が形成途上の段階で生理中に恥骨結合が弛んでいる状態でハードな運動をすると、どうしてもそのあたりの椎間板が詰まってしまう気がします。

ただ、仙骨は30代前半までゆっくり形成されていくので、完全な形になった時にこの悩みから解放される女性もおられるような気がします。
それでも結構学生時代は皆さん苦労されているようです。

私のやっている、S2-3間の詰りを取る方法でかなりこの悩みから解放されますが、ベストなのは中高時代、特に中学時代ハードな部活をするとしても、「生理中は控える」事ではないでしょうか。
元々生理が重い女子なら休むでしょうが、案外生理が軽い子が楽観視してやってしまう事も多いような気がします。
それと男子と一緒に部活をしていたら、「生理日がばれてしまう」というのもあるのかも知れません。
しかし、こういう事で冷やかすような事がないように指導者がしっかり「生来君達の子供を産んでくれる為だ」みたいな事を指導してあげなければならないと思います。
これこそが本当の『性教育』ではないでしょうか。

発展途上の身体ですからいろいろあるでしょうが、高校生や大学生の女子を診ていて以上のような私見を持つに至りました。
勿論エビデンスはありません、機会があれば録ってみたいとは思います。

中高生の女子を指導している皆さんに一読していただく事があれば幸いです。


楽水庵








大丈夫でないのに限って「大丈夫です!」と言う at 中日本レガッタ

こんにちは、楽水庵です。

21日・22日とお休みをいただいて、愛知県東郷町で開催されている「中日本レガッタ」へテーピングサービスをしてまいりました。
大会は本日(23日)までやっていますが、それは後退した仲間に後を託し私は却って仕事をしております。

2017nakanihon1.jpg2017nakanihon2.jpg 中日本レガッタへのサポートは今年で3回目で、初回はあまり人が来ませんでしたが昨年は3日間フルにサポートしだしたのもありますが、結構来てくれる選手(及び大会スタッフ)が増え始めました。

今年は名古屋大の部員が大会補助員の当番に当たっていたそうであまり来ませんでした。
ただ、その分先月の全国高校選抜でも大勢で訪ねてきた福井の高校の選手達、おそらく最終日も貼り直しも含めてブースへ行っているでしょう。
彼らの好奇心旺盛な態度、本当に頼もしく思います。
勝負事なので絶対はありませんが、きっとインターハイ等の大会でも好成績を挙げるでしょう。

それに初日の夜にスタッフの方達と夕食をしていた時に元々ヘルニア持ちだった役員の方がギックリ腰の症状。
座っていて立ち上がる時の激痛を避ける為に立って食事をしていました。
「水谷さん、出番ですよ」と言われたのですが、もうビールを飲んでいたのでテーピングはできません。
自分で言うのも憚られますが、一種の職人芸なのでアルコールを摂ってしまったらやっぱりプロとして変なテーピングはできないからです。

ただ、自分もそういった腰痛を何度も経験しているので、ちゃんとした検査をしなくてもだいたいどこをやれば判っています。
そういう訳で、手技をちょこっとやったのですが、それだけでも劇的に楽になったようでその後座るのが怖くなくなったようでした。
2日目の朝にしっかりテーピングしておきましたが、滅茶苦茶腰が軽くなったそうです。

一見話が脱線したように見られますが、その初日夜の手技や2日目早朝のテーピングを見ていたスタッフの方達の中で、高体連の役をされている方が愛知県の高校生達にブースへ行くように奨めてくださったお蔭で、2日目こちらが3人体制だったのにも関わらずかなりの盛況でした。
最終日も泊まりだった仲間が6時半からやってくれていますが、ひっきりなし選手達がブースへ来ていたそうです。

皆様の温かいサポートのお蔭で年々ブースが活況になっていき、本当にありがたく思います。

2017nakanihon3.jpg2017nakanihon4.jpg

さて、その福井の高校の選手達の中でも、一緒に来ていて「別に僕は大丈夫ですよ、どこも悪い処はないし」と言った選手を、まあ試しに受けてごらんとチェックしだしたら、良くないところが出てくるわ出てくるわ・・・
本人もその時になって初めて「ああ、自分は状態が良くないんだな」というのを自覚します。

チャンピオンスポーツをやっている限りどこか状態の良くない箇所は出てきます。
それを自覚しているかしていないかでその後が大きく変化します。

大袈裟に言えば、それがその選手の「感性」なのです。
ボートをされていない方はご存知なくて当たり前なのですが、ボートのセッティングを「リギング」といいます。
クラッチの角度とか漕いだ時のハンドルの高さ等を調整するものです。
これも自分の感性が鋭い時はちょっとした違いでも直ぐ判ります。

自分の身体でもそうです。
感性が低いと「どこが悪いのかさえ判らない」、脳が(大袈裟に言えば)麻痺していて「こんなもんで大丈夫」と思い込んでしまうのです。
そして、思うようなパフォーマンスが出せません。

結果的には、面白くなくなって競技をやめてしまうかスポーツ障害になってやれなくなってしまうかになる危険があります。

そうならない為にも、ちゃんとしたチェックを受けて評価及び調整でビフォー・アフターを体感するのが一番です。
我々はそのお手伝いをしているのです。

楽水庵

マッサージではないのです!

こんにちは、楽水庵です。

News & Topics でもお知らせしましたが、近々24時間ネット予約を止める予定です。
便利だと思って導入していたのですが、思わぬ弊害が出てきて閉口している次第です。

何故かというと、そのシステムを使うのと同時にポータルサイトも載せなければならないからです。
システムだけ使えるのなら全然問題ないのですが・・・

そのポータルサイトで当院は「マッサージ」というジャンルに入れさせられています。
いくら「違う」と言っても、向こうの社員の方には理解していただけません。

そこでそのポータルサイトを見て電話なりネット予約された方々と私の方で『ミスマッチ』が起こってしまっています。
電話ですと、「マッサージしてください」と言ってこられたら、そうではない旨を伝えて、どうしてもマッサージでないと嫌という方はお断りさせていただいております。

別にマッサージが駄目だと言っているのではありません。
ただ、私のやっているものが全く別物なので、マッサージを目的としてお越しになった方がご不満になられるのが明らかだからです。

というのも、マッサージを希望される方はその張りのある処をやってほしいのです。
それが気持ち良ければ尚更良し。
しかし、私のやっているテーピングや筋膜リリースを主とした各種手技では必ずその張りのある処をするかというと、原因がそこでなければほとんど触れない可能性もあります。

私の診立てと施術が適正ですとその張りは物凄く解消しますが、あくまで「マッサージ」を希望される方々にとっては不満が残る形になってしまいます。

言わば「マッサージ」は結果よりも(とは少し言い過ぎかもしれませんが)「プロセス」を享受するもので、当院のやっているものは「結果」を享受していただくもの、と理解していただければ助かります。


楽水庵

「この違いが判らなければ止めた方が良い」

こんにちは、楽水庵です。

先日来院した中学生の広背筋をチェックしていた時、明らかに左右で筋出力が違うのに当の本人はあまり気付いていませんでした。
野球の強豪校に行って甲子園を目指している子なのに。

だから、ハッキリ言いました。
「この違いを感じる事がなければ、野球を辞めた方が良い」と。

冷たい言い方かも知れませんが、そうでないと結局は潰れてしまうからです。
強豪高校は内部競争が非常に激しい。
だから、指導者にとって選手達は「使い捨て」なのです。

うちにも野球の強豪校でやっていた現役・OBの方々が来ていました。
その人達が口を揃えて言うのは、少しでも練習中に痛い素振りを見せると指導者は途端に激怒する点です。
特に目に見える捻挫や骨折等の傷害以外で痛みが出ている場合がそうです。
『痛みを訴える奴は要らない』のです。

まあ、全てのチームがそうだとは言い切れませんが、こういう処は結構多いでしょう。

では、そういう処で生き残るにはどうすれば良いか?
もう、自分の感覚を研ぎ澄ますしかないでしょう。
「あ、今日の自分はここが調子悪いな」とかを感じて早目早目に解決していかないと、ドンドン状態が悪化する場合がほとんどです。

その調子が良くない場合ですが、必ずしも痛みを伴うとは限りません。
というか、痛みを伴っている場合は残念ながら最終局面なのです。
ほとんどの場合が、何となくいつもの力が出ない、もう一つ調子が上がらない等ぐらいの自覚しかありません。

これさえ気付かないのなら、本当にチャンピオンスポーツは目指さない方が良いでしょう。

どの競技でもトップアスリートの感覚とは非常に研ぎ澄まされたものがほとんどです。
そういった方々の言葉は、例え日本語で話していてもどこか外国語を聞いているような自分達とは縁遠い言葉として聞こえてきます。
実際彼らの言葉に実感するのは、己がその域に近づかないと無理でしょう。

もちろん、先天的な才能というのもあるでしょうが、やはりトップアスリートはその感覚を取得する為に物凄い練習・トレーニングをしています。

もちろんトップアスリートといえど故障はしますが、それでも彼ら・彼女らは自分の身体が今どうなっているのかを把握する能力が発展途上の選手達よりも格段に上だと感じます。
だからこそ、そこまで登り詰めたのです。

発展途上の選手はまずそういう感覚を磨いて、自分のコンディションを常に良好にしておかなければ上は目指せません。
「劣悪な環境・こんな酷い怪我に打ち勝って気力で勝利を手にした」みたいなのは、スポーツをハッキリ言って判っていないメディアがお気軽に「浪花節」で読者・視聴者を感動させようとしているだけなのを理解しておく必要があります。

といって、何もかも環境が万全でやれる選手などほとんどいないでしょう。
でも、その中で自分を取り巻く環境を整えていく必要があります。
その一つが自分の現状をしっかり把握できているかどうかなのです。

ストレッチング等はしていると思いますが、こういう面での選手教育はまだまだでしょう。

折角ご縁ができたし、施術の途中からは私の言っている意味を理解して感覚を磨こうとしていたこの中学生には夢を叶えてもらいたいですね。


楽水庵







太腿前面の張り、「よく張っているね~」だけでは無責任やろ!

こんにちは、楽水庵です。

今日夕方予約の女性がお仕事の残業で日程変更になり暇してた時に電話があり、太腿の前がずっと痛くて困っている中学生男子を診る事に。
リトルリーグで硬式野球をしているそうです。

3ヶ月ほど前から右太腿の前面が物凄く張り、痛くて堪らない様子。
その間整形外科に行ったり、ほぼ1ヶ月間接骨院に通い詰めたそうですが効果は無。
MRIを撮ろうかと考えた矢先、ネットでうちを見つけて電話して来られたという次第。

まず仰向けに寝てもらい右下肢をチェックしたところ、想像通り右の外側広筋や前脛骨筋の張りが左のそれらと比べ強い。
これは、首、胸鎖乳突筋の張りから来ているものです。
胸鎖乳突筋のテープを貼ると、それらの張りがかなり消えました。

これでこの首の不具合はどこから?と考えた時に、以前倒立前転を失敗し首を傷めた事があったとの事。
おそらくそれが関係しているのでしょう。
今まで他所で首をチェックしてもらった?と聞いたら全くなかったそうです。

胸鎖乳突筋テープで状態は少し改善したものの、問題はまだまだ残っていました。
左のC3も良くなく、このお蔭で右のL3神経の流れが阻害されていたので、大腿直筋・大殿筋・梨状筋の筋機能が著しく低下。
これでは、不具合が無い方が奇跡です。
左C3テープに右小殿筋テープ、それに大腰筋・腰方形筋に影響を与えてるL1神経も詰まっていたのでテーピング。
そして、これは若い子お決まりの「ひらめ筋」。
ついでに開帳足だったので、足底アーチも貼っておきました。

スッカリ楽になった模様で、できなかった「うんこ座り」もスッとできるようになりました。

しかし、ほぼ1ヶ月間接骨院に通い詰めている間に、「何と言われてたの?」と聞くと、「ただ、よく張っているね、てだけです」と。
無責任ですし、正直プロ意識があるのかどうか疑いますね。

楽水庵

今週は中日本レガッタで愛知池へ

こんにちは、楽水庵です。

今週は金曜・土曜とお休みさせていただいて、愛知県東郷町の愛知池で開催される「中日本レガッタ」にキネシオブースをやりに行きます。


nakanihon_2016_1.jpgnakanihon_2016_4.jpg 一昨年から縁があって行きだしました。
初年は事情が判らず土曜日1日のみ仲間と行きましたが、この大会は実は金曜から(金曜は一般のみ)始まり、土曜日からは高校生以下のカテゴリーも加わるという事を後で知り、昨年から仲間とシフトを組んで私が先発組で金・土と担当、土曜日から仲間も加わる形でサポートしています。
今年からは、仲間がキネシオテーピング協会東海支部長という事もあり、東海支部のメンバーを誘ってくれていますので人員的には土日は充実しました。
ただ、金曜は私一人ですので、ひょっとしたら大変かも(^_^;)

本当に愛知県ボート協会の皆さんにはよくしていただいております。
ちゃんとこちらを思ってくださっている処には、少々無理をしても駆けつけて協力させてもらっております。
全国高校選抜しかりです。
一昨年の国体ボート競技でも和歌山県の事務局の皆さんにもお世話になりました。

逆に愚痴になるので申しませんが、そういう気のない方々が運営されている処は一度は行ってみる事がありますが、我々に接せられる態度等を見て「あ、ダメだ」と感じたら二度と行きません。
どことは申しませんが。

仕事を休んで、まあそれでもこういうのが私の『生き甲斐』ですので無償なんかは気にしていません。
大層に言えば人間同士の心の交流、そういうものがあれば十分なのです。

今年もおそらくブースには名古屋大学や名古屋工業大学の選手が大勢来ると思います。
彼らも昨年コンディショニングの重要性を理解しだしたでしょう。

そういう風に、今年はまた新たなチームがそういう風に感じてくれたら嬉しいですね。

楽水庵







「足し算」ばかりで「引き算」できない指導者やトレーナーは要らない!

こんにちは、楽水庵です。

選手のトレーニングはもちろん大事です。
適切に鍛えてポテンシャルを上げていかなければ勝利は目指せません。

ただ、その時に忘れてほしくないのはトレーニングにおけるパフォーマンス、それを表面的に捉えるだけで終わっていないかどうか、という事です。
そして、それだけの判断でその選手のパフォーマンスを向上させる為にメニューを課していないか、です。

これは勿論「良かれ」と思っての事でしょうが、却ってその選手を壊してしまう危険があるからです。

例えば、S3という仙椎3番から出ている神経があります。
これが座り癖とかでその神経の走行している上の皮膚の動きが悪いだけで詰まってしまいます。
S3神経は恥骨周辺の、もっと具体的に言えば性器辺りの皮膚を神経支配しています。
ただ、皮膚の神経支配だけでは収まらず、皮膚・浅筋膜の動きが悪くなれば当然奥にある筋肉や臓器の働きも鈍くなるのです。
うちにも生理痛が重い状態で来られる女性がおられますが、S3神経を刺激すれば皆さん症状が物凄く軽くなります。

アスリートにとって重要なのは、S3神経が詰まると外腹斜筋と腹直筋が機能低下してしまう事です。
腹直筋などはクランチをさせると詰まっている側の起き上がりが遅れます。
外腹斜筋などもそうなのですが、これは気を付けないと反対側の内腹斜筋も協調して働いているのでちゃんとテストしないと判り辛いかも知れません。

この状態の選手のメニューを皆さんはどう判断されますか?
一番最悪なのは、「お前は腹筋が弱いからもっと腹筋のトレーニングをしろ」でしょうね。
状態が悪いので腹筋が働かなくなっているのも関わらずに。

これで腹筋トレーニングを余計に課せられた選手は、一生懸命メニューをこなそうとしますが、如何せん腹筋が効かないので何とかしようといろんな他の筋肉を無意識に使う「代償行為」をしてしまうのです。
それで余計にいろんな処を傷めてしまう危険性が増大します。

これがタイトルの「足し算」の思考なのです。
では、「引き算」の思考とは何かといえば、その腹筋が働かない原因をしっかり突き止め処置をして、その上でトレーニングをさせる事です。

これで選手のパフォーマンスは段違いに上がりますし、故障しにくくなります。
こういう事が非常に大事なのです。


もう一つ、球技をやっている女子高生のケースです。

彼女に限らず今の若い人達は非常に「ひらめ筋」が弱いですね。
我々の時代のように和式トイレなどほとんど使った事がないので、日常生活で「しゃがむ」動作がないので鍛えられる事がないからです。
そして、「ひらめ筋」が弱い人は仙腸関節の動きが良くない。
これは筋膜的に繋がっているからです。

そういう訳で、彼女にひらめ筋テープを貼ってトレーニングをさせました。
ひらめ筋のトレーニングで最適なのは、「空気椅子での踵上げ」だと思っています。
「カーフレイズ」は腓腹筋や足底筋には有効ですが、膝関節を伸展させて行う為にひらめ筋には効きません。

それをさせると、左の脚がプルプルと震えます。
力が入りにくいからです。
この時点では、下腿部しかまだチェックしていなかったので、首をチェックすると左の「胸鎖乳突筋」の状態が良くありませんでした。
少し前に向う脛や大腿前部やや外側の痺れを訴えておられた女性の事を書きました(リンク)
痺れも筋低下も原因は同じです。

さて、この女子高生の胸鎖乳突筋をテーピングで調整し、もう一度「空気椅子での踵上げ」をさせてみると左脚の震えは大幅に解消しました。

翻ってこれを先ほどの「足し算」的思考で指導してしまうと、果たしてどうなるでしょう?
「お前は左が弱いから、特に左を鍛えろ」でしょうね。
しかし、それでは本当に鍛える事にはならないのです。
「引き算」で悪要因を取り除いてあげてからトレーニングさせるべきなのです。

しかし、こういう事を理解して実践している指導者やトレーナーが果たしてどれぐらいの割合で存在しているのか、現状を見る限りあまりいないような気がします。
表面的に見えることなど、別にその道のプロでなくても目の鋭い人なら判ります。
大事なのは、その現象がなぜ起こるかを判断し、適切な処置をする事なのです。

だから、「足し算」しかできない指導者やトレーナーは選手を壊してしまうリスクが大きいから要らないのです。

楽水庵












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