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楽水庵ブログ 2016年7月

果たして本当に熱中症なのか?

kinesio ≒ pain buster & performance upper 京都府長岡京市の楽水庵です。

キネシオテーピング協会指導員として先だって全中(全国中学生ボート選手権)のサポートを行っていた際の事です(リンク参照)

用意していただいた部屋は元々熱中症になった選手達を休ませる為に用意してあったので、サポートを行っている間に熱中症と疑われた選手達が運ばれてきました。
もちろん、本当に重篤な状態なら救急隊も待機していたので病院に急行しますから、ここに運ばれてきた中学生はそこまではいってなく、しばらく風当たりの良い部屋で休んでいたら回復するだろうという判断だったのでしょう。

初日の一人目の女子選手はスルーしていたのですが、午後から運ばれてきた女子選手は状態を聞いてみると、どうやら一番の原因は全国大会という緊張のせいもあったのか『息が入らない』というものでした。

そこで、息が入るようなテーピングをしたところ直後から顔色が良くなり、しばらくすると元気な足取りで帰っていきました。

そして、2日目に別の女子選手が運ばれてきました。
担当されていた町役場の女性が体温を測ってみると、35度8分。
どう考えても熱中症ではありません。
聞いてみると、どうやら緊張のせいか胃の辺りがキリキリして朝食を戻してしまったそうです。
お腹の辺りの浅筋膜をチェックしてみると動きが良くなかったので、テーピングで調整したところ、しばらくすると元気に起き上がって帰っていきました。

この2名は熱中症ではないと思われますが、それでも結構暑かったので余計に体力を奪われたのは否めません。
ただ、本当の原因を探って対策をすると回復が早いように感じました。

さて、初日最初に運ばれてきた女子選手が2日目も運ばれてきました。
体温も高めだったので熱中症の可能性が高いでしょう。

ただ、そんな中でも我々がテーピングで回復を促す事ができないかと思案しました。

一般的に体温を下げるには、鼠蹊部や腋・首などの体表に近い大きな動脈を冷やします。
それ自体は間違っていないと思います。
ただ、もっと速やかに体温を下げるにはどうすれば良いか?

動脈を冷やすという事は血液を冷やすという事。
血液は体液、そして体液が一番蓄えられているのは筋肉。
そして、人間の筋肉は下半身に多く存在しています。

そう考えると、下半身を冷えた血液が廻る事によって回復が促進されないかと仲間と考え、足底筋膜と前脛骨筋にテーピングしてみました。
これだと、アイシングされている職員の方の邪魔をせずに貼れます。
確かに貼付前に足底を触ってみると結構熱い。
それが貼付後少し足底にアイシングをしてしばらく経ったら、かなり足底の熱がとれています。

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次に体を起こしても大丈夫なくらい回復してきたので、後頸部にEDFテープを貼ってみました。
これは血流というより、自分も貼っているのですが意識がハッキリするという効果を狙ってです。

tubata01.jpg

こちらも効果があったようで頭がハッキリしてきたようでした。
しばらくアイシングをして、元気になって帰っていきました。

親御さん達の了解のもとに試させていただきましたが、結構勉強になりました。
もちろん、テーピングだけで全て大丈夫とは思っておりません。
ただ、症状をしっかり把握して行うと回復を促進するのにかなり役立つようと考えられます。


楽水庵





石川県津幡で全中(全国中学生ボート選手権)のサポートだったのですが・・・

キネシオテーピング協会認定療法家&指導員の、京都府長岡京市 楽水庵です。

7月23日・24日と石川県金沢市の東隣に位置する津幡町で開催された全国中学生ボート選手権(全中)に、キネシオテーピング協会として選手達のサポートに行ってまいりました。

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津幡町役場の方と相談して、熱中症になった選手達を休ませる風通しの良い2階の和室、それもエアコンこそないもののスポットクーラーのある部屋を使わせていただきました。

中学生のサポートに行ったのですが、到着して最初に役員の方に頼まれたのが80歳の慶応大学OGの方。
かなりお元気で昨年までボートを漕いでおられたそうなのですが、今年になって具合が悪くなり膝から下がほとんど動かない、それに感覚がないとの事でした。
他に首も具合が良くないとの事でしたが、それは筋肉のバランスでかなり良くなりました。

膝から下の件ですが、かなり皮膚が強張り血行が良くない為に変色した部分がありました。
仙骨あたりの不具合で神経が詰まっている可能性も考えられましたが、それだともっと腰が痛くなるはず。
何か原因になる事があったのかも知れないのですが、お聞きしてはいませんでした。
現象としては、何らかの原因で膝から下の感覚が失われた、脳性麻痺に近い症状だと思われます。

そこで、まず左足から脳性麻痺テープを、より感覚の薄いふくらはぎ側から1本ずつ貼っていきました。
1本貼っただけで感覚が戻ってきて、5本とも貼るとかなり楽になった模様です。
皮膚もかなり柔らかくなり変色もマシになりました。
右脚のそれと比べるとかなり違います。

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両脚ともふくらはぎ側に貼りましたが、まだ脛側の皮膚の硬さと感覚の鈍さが残っていましたのでふくらはぎ側と同様に貼っていきました。

tubata07.jpgtubata08.jpg
結果脛側も皮膚の動き・変色共に改善が見られ、歩くのも杖こそ必要ですがかなりスムーズになられました。

黒のテープを貼ったので、何かストッキングを履いているように見えますが(笑)、このテーピングを何度か続けて皮膚を良い状態にキープできるようになれば歩いたりするのに支障はなくなると思われます。
東京の方なので、今後のケアは本部施術院の院長に頼みました。

あ、もちろんこの後中学生もしましたよ(^_^.)

楽水庵



大腿部内側を傷めた、バスケットをしている小学生

こんにちは、京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper 楽水庵です。

先日、左大腿部内側を傷めた小学校6年の男の子が来ました。
地元のスポーツ少年団でバスケットボールをしています。
先週の試合後クーリングダウンで開脚のストレッチングをしている際に傷めたそうです。
受傷後2-3日は、歩くのもままならぬぐらい痛くて、来院した時も階段を上がるのにかなり時間が掛かっていました。

パッと触診して薄筋の機能低下というのは判りました。
では、何故かというのを推測してスクーリニングテストを掛けると、S2神経が詰まっているのが判明。
S2神経が詰まっていると、内転筋群やハムストリングの機能低下を起こします。

S2神経の通りを良くするπテープを1枚貼り、念の為薄筋テープと一番痛みを感じていた部分にEDFテープ。

そして、これも大事なのですが、主訴を訴えている側だけではなく反対側に本当の問題がある事が多いのです。

案の定右股関節に問題が多くありました。
特に殿筋(大殿筋・中殿筋・小殿筋)等かなり機能低下を起こしていました。
これらの問題が左薄筋の痛みを起こした原因なのかも知れません。
筋肉は単体では決して動きません。
必ず周りの筋肉達と協調しています。
それが、拮抗関係にあるか協力関係にあるか、それとも固定して安定さすかの違いにしか過ぎません。
要は、どこか問題があるとその周りの筋肉達にも影響を与えるのです。


右股関節も整え、足関節・足底アーチ・足底筋膜の補強をして、階段の昇降やその場駆け足をしてもらいました。
痛みや違和感はほとんどありませんでした。
まあ、途中でズボンを履くスピーとが全然違うと母親が言ってくれていましたが。

玄関を出てスタスタ速いペースで歩いていくのを見ていたら、今週末の試合もそこそこできるのでは、と期待しています


楽水庵

腹筋の調整がお腹の浅筋膜の調整で上手くいかない場合

kinesio ≒ pain buster & performance upper 京都府長岡京市の楽水庵です。

腹筋に関して2例ほど興味深いケースがありました。

一つは30代の女性で、全身の調整をしていくうちに右内腹斜筋を整える必要が出てきました。
ただどう浅筋膜を調整しても楽になる気配がなし・・・(^^ゞ
私はテーピングをするにしても、まず浅筋膜を私の指で誘導して楽になられるかどうか確認します。

しかし、明らかに内腹斜筋が良くないのに全く楽になる気配がない、
それも右腹部を触れると物凄くクスグッタイそうです(クスグッタイのはかなり良くない兆候です)。

このまま内腹斜筋へ直接アプローチしても効果がないと判断して、裏側をチェック。
そして胸最長筋(脊柱起立筋群の一つ)の浅筋膜を誘導したところ、お腹のクスグッタイのが収まりました。

もう一例40代の女性も内腹斜筋の状態が良くなく、この方も直接内腹斜筋の浅筋膜を誘導しても改善の兆しが見られず、上の方同様に胸最長筋の誘導で良くなられました。


今まで気付きませんでしたが、ひょっとしたら内腹斜筋と胸最長筋は拮抗関係にあるのかも知れません
そうだとしたら、また一つ勉強になりました。


楽水庵


9年前のバイク事故で右腕が挙がらなくなった男性

京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper  楽水庵です。

先日9年前のバイク事故で右腕がほとんど挙がらなくなった30代の男性が来られました。
カーブを曲がった時に道路標識に右半身をぶつけてしまったそうです。

いろんな箇所の骨折もありましたが、一番深刻なのは肩の神経を切ってしまった事です。
一応手術で繋いでもらってリハビリをしてきたのですが、ほとんど下の画像の位置から肩(右上肢)は拳上しません。

matsumura_20160715_1.jpgmatsumura_20160715_2.jpg それにいくらリハビリしても筋肉の委縮は如何ともしがたいところがありました。
そして、これはテーピングをした後に聞いたのですが、右上肢の外側から肩甲骨に掛けてゾワゾワとした痺れがあり、リハビリ等で触られると嫌な感触があったそうです。


事故後仕事ができない状況なので、何とか復職したいのだがこの右肩の為にままならぬとの事。

最初電話をもらった時には神経が切れたままと勘違いしていたのですが、上にも書いたように一応繋いでもらっているので、これは単に神経伝達が良くないだけと判断しました。
神経が欠損していたり切れたままだと方法を探らなければいけませんが、こういう方に対するアプローチは割合簡単です。
皮膚の動きを良くして神経の流れをスムーズにすれば、脳が取得できなかった末端までの情報を得る事ができ、意識する・しないに関わらず我々が持っている『自己治癒力』が発動されるのです。
ただ、残念ながら感覚が失われた先の情報を脳は正しく取得する事ができません。

アプローチとしては、以前ブログに載せた『痙直型脳性麻痺・・・』(リンク参照)と同様に脳性麻痺テープを上肢の外側に貼っていきました。
まず、指の表と裏を触ってみて一番感触の落差が大きいのは?と尋ねると親指との返事だったので、まず親指から。

5㎝幅のテープを八つ切りにした細いテープを親指の爪に引っ掛け、筋肉をストレッチングしつつ皮膚の遊びを取りながら後頚部にまで貼りました。

それを貼った直後に私がトイレに行きたくなったので中座したのですが、戻ってみると彼が何か叫んでいます。
どうしたのかと思ったら、「動く・動く!腕が挙がってきました!」と喜んでいてくれていたのでした。
それと痺れが収まってきたとも。
事故前はバンドでベースを弾いていたそうなのですが、事故後右手で弦を弾くポジションを取ろうとしてもできなかったのに、親指からのテープを貼っただけで可能になったのです。
やってもらったら判りますが、弦を弾くポジションは少し肩が挙がらないと取れません。

残っている4本の指も全て貼っておきました。

matsumura_20160715_3.jpg

今まであった痺れがほとんどなくなり、触られて嫌な感触も消えたようです。
脳が末端までの情報を取得できたようなので、これで後1~2回同様のテープを貼っておけば、もうこのテーピングは必要ないでしょう。
独りでにリハビリが開始されているのです。


この方法は本当にリスクがほとんどなく費用もそれほど掛からない、お試しするには最善の方法だと思うのですが、私の旧くからの知人が2名脳性疾患で半身不随の方がおらるので奨めているのですが、応じようとしてくれません(^_^;)
お二人ともどちらかというと頭の良い方で、語弊があるかも知れませんがそういう方々はともすると既成概念から離れる事ができないのかも知れません。
まあ、私の事を胡散臭いと思っているだけかも知れませんが(笑)
よく「脳の機能が欠損しているからもう駄目だ」と思われるかも知れませんが、うちの会長(加瀬 建造)曰く「脳と皮膚は同じ外肺葉から発生している。皮膚は脳の一部である」という理論から、ある程度皮膚が脳の失われた機能の代わりをしてくれる事もあります。

この男性は、早ければ今年中に復職できるでしょう。
そして、まだまだこういう症状で悩まれている方は多いと思うので、一人でも多くの方がこの方法で機能回復をされ復職及びQOL(生活の質向上)をされる事を願ってやみません。

楽水庵







テンションに過敏な方に対する足底筋膜へのアプローチ

kinesio ≒ pain buster & performance upper 京都府長岡京市の楽水庵です。

かなり身体が弱っておられテーピングのテンションに対して過敏な50代の男性。
他の箇所はテンションを掛けずに貼っているのですが、足底筋膜はテンションを掛けた方が効果があります。
それでもやはりテンションを掛けると他の箇所に影響が出るようなので、今までは弱めにテンションを掛けていました。

今回土踏まずのところを押すと下腿部の詰りがスッと取れたと話されいました。
押圧を掛けるとやはり良いようなのですが、テンションは掛けない方が無難です。

という訳で、今回はEDFテープ、スリットテープの重ね貼りで対応してみました。
こういう貼り方をすると、自然と奥にまで刺激がいくようになります。
もちろん、テンションは一切掛けていません。

wakai_20160715.jpg

結果は、非常に良いようです。
下腿部の重みが感じなくなったそうです。

ただ、足裏だけに剥がれやすいのが気になりますが・・・・・


楽水庵

足首捻挫と肉離れを併発

京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper 楽水庵です。

最近お越しになった30代男性。
その方のお子さんが来られていて、ちょうど父親も捻挫したので頼みますとの事でした。
格闘技をされていた方で、引退後陸上競技を始めたらしく、レース会場でスパイクを履いた直後に階段で思いっ切り捻ったそうです。

受傷後10日で来られたのですが、左外踝付近の腫れが結構ありました。
これでもかなり引いたとの事ですが・・・
それより気になったのが、ふくらはぎ中央の内出血。
これは捻挫が原因でない筈・・・

matsuda_20160707_1.jpg

ただ、今回は腫れや内出血がひどいので、それをリンパコレクションテープでカバーしました。
それに加え、足関節やシンスプリントに対応したテープを貼りました。

matsuda_20160707_2.jpgmatsuda_20160707_3.jpg これだけでも違和感がなくなったそうです。


そして、4日後に再度来てもらいました。
テープが剥がれると痛みが再発してきたそうですが、かなり外踝付近の腫れ・ふくらはぎ中央の内出血、両方ともかなり良くなっていました。

matsuda_20160711_1.jpg

この段階になると細かい調整ができるようになります。
ふくらはぎ中央の内出血は、後脛骨筋の肉離れと判明したのでEDFテープ。
それに足関節や第3腓骨筋等のテープで調整しました。

matsuda_20160711_2.jpgmatsuda_20160711_3.jpg
更に楽になったようで、「今すぐ思いっ切り走りたい」と言われていました。
もう直ぐ可能だと思います。

腰も少し良くないのでしばらく通ってもらいますから、足関節等も更に改善できると思います。


楽水庵


痙直型脳性麻痺の男性へのアプローチ

京都府長岡京市のキネシオテーピング協会認定指導員&療法家 楽水庵です。

障害者ボートをやっておられる、痙直型脳性麻痺の40代男性。
仮死状態で生まれたそうです。
この症状の方はほとんどが車椅子無では生活が困難で、この方も中学生までそうでした。
中学時代に奨められて膝裏と足首の手術を受けられ、その後13年杖も使わずに歩けたそうです。

ところがその後徐々に歩き辛くなり、数年前から杖を使っておられます。
体幹もしっかりせず、杖を突いて歩いている姿もかなり不安定でした。

普通脳性麻痺の方は問題のある処の皮膚感覚が薄いかないのですが、この方は一応すべて感じます。
それが曲者でした。

皮膚感覚があるという事で、それを前提にテーピングをしていったのですが思いのほか結果が出ない。
テーピングした翌日は楽なそうなのですが、段々と元に戻っていきます。
特に下腿部に力が入りません。

何か根本的に間違っているのではないか・・・
そう考えもう一度考え方を変えてみる事に。

まず、皮膚感覚をもう一度チェックしてみると裏側の感覚が過敏な様子。
という事は、ひょっとしたら情報のやり取りが上手くいっていないのかも知れない。

そう考えて、足裏からふくらはぎ~膝上までの脳性麻痺テープを貼ってみました。

ishiguro_20160707_1.jpg

それで少し歩いてもらうと、かなり股関節も安定してきました。

ただ、左足首は結構動くようになったのだが、右があまり動かない。
ここで、足首と手首には連動性があるという筋膜の動きを利用する事に。
今度は前腕部に脳性麻痺テープを貼ってみると、右足首が動かせるようになりました。

ishiguro_20160707_2.jpg

帰り杖を使いながら歩いて帰られるのを見ていると、以前と違ってかなりしっかりした歩き方になっていました。

最初からこのアプローチをしていれば良かったのかも知れませんが、皮膚感覚があるという事で騙されていました(^_^;)
しばらく続けて神経の伝達が上手くいくようにしていきたいと思っております。

楽水庵

キャリーバッグと肩甲上腕靭帯

京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper 楽水庵です。

以前のブログ(リンク参照)に書いた原因で、どうしても利き手側の肩にある肩甲上腕靭帯は弛みやすいと書きました。

それと、私は使わないのであまり意識していなかったのですが、うちに来られた方と話していて「なるほどな!」と感じた事がありました。

それは結構多くの方が使われている キャリーバッグ です。

確かにキャリーバッグは便利なようですが(私はリュック派なので使った事がない・・・)、油断すると後ろに肩を持っていかれるような体勢になってしまいがちです。
特に重い荷物を運んでいる場合要注意でしょうね。

使わないようにとは申しません。
どんな便利なものでも常に「諸刃の剣」のリスクがあると認識して使っていただきたい、という事を認識してくだされば幸いです。


楽水庵

上腕や前腕を調整すると腰の動きが・・・

京都府長岡京市の kinesio ≒ pain buster & performance upper 楽水庵です。

左腰に違和感があり前屈をすると痛みが出る30代の男性。
足首が固いという問題(特にひらめ筋)等もあり、仙腸関節の動きも良くありませんでした。

そういう問題を少しずつクリアしつつあるのですが、今回終わりかけに起き上がりテストをすると最後の方(ほぼ身体が垂直になった時点ぐらいから)で左腰に痛みが出ました。

まだどこか見落としているところがある筈・・・

そこで何度か直角付近までの起き上がりをしてみてどこの動きが引っ掛かっているか感じました。
全身の浅筋膜の動きは一応パターンはありますが、それはあくまで一般的なもので全員に当て嵌まるものではありません。
あくまでその方の浅筋膜の流れはその方に動いて(動かして)確認しなければいけません。
座学ではなく実践でなければいけないのです。

そうすると、右前腕の動きがどうやら引っ掛かていると判断して筋膜リリースを行い再度起き上がりテストをしてみました。
痛みがかなり軽減して起き上がりもスムーズになりました。
更に良くが出て(笑)上腕もやってみると、更に向上しました。

今まで前腕・上腕等の上肢が直接腰に影響を与えているとは思った事がなかったのですが、こういう事実を目の当たりにすると腰痛等の主訴であっても上肢の状態はしっかりチェックしなければいけないと思い知らされました。

この方の後に来られた男性も少し腰に問題があり、やはり上肢の調整をすると症状が大幅に改善しました。

日々勉強ですが、本当に良いものを学ばせていただきました。


楽水庵






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